数々のスポーツ大会の計時・計測を担ってきた「ロンジン」。2007年からは、テニスの4大国際大会の一翼を担う全仏オープン、通称「ローラン・ギャロス」の公式パートナーとタイムキーパーを務めている。ローラン・ギャロスの現地取材を通して、ロンジンの知られざる魅力、アナザーストーリーに迫る。

130年以上にわたり、優れた性能と信頼でスポーツにおける計時・計測に貢献

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世界ランキング1位(2017年6月30日時点)のアンディ・マリーの初戦より。右後方には試合の進行を支えるロンジンの時計と計時機器が。

 スポーツ観戦をしているとよく目にする、ウォッチブランドのロゴ。言うまでもないが、計時・計測を担う公式タイムキーパーに任命されるには、その製造技術への絶対的な信頼が不可欠だ。

 1832年にスイスのサンティミエに誕生し、2017年に創業185年を迎えたロンジンは、1878年に時計業界で初めて、クロノグラフ(ストップウォッチ)機能を備えた懐中時計用のムーブメントを生み出したことを機に、スポーツにおける計時・計測の分野に参入。1881年にニューヨークでの競馬レースに使用されて以降、イノベーションを繰り返しながら、1896年には第1回近代オリンピック アテネ大会にストップウォッチを提供、1926年にはスイスでの障害馬術競技会、1933年にはフランス・シャモニーでのアルペンスキー大会、1950年にはイギリスのF1グランプリ…と様々な競技に進出してきた。公式タイムキーパーとしても、1984年からは国際体操連盟主催の新体操と器械体操競技会、2007年から国際スキー連盟が開催するアルペンスキー競技会、2008年からはアーチェリーのワールドカップや世界選手権などを担当。他にもロイヤル・アスコットをはじめ世界の名だたるホースレースや、国際馬術連盟とのパートナーシップを結ぶなど、その実績と功績は枚挙にいとまがない。

ロンジンが「ローラン・ギャロス」をサポートする理由

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公式パートナーの栄えあるロゴが掲げられたセンターコート。世界ランク上位のトッププレイヤーたちが勝負にストイックに挑み、かつテニスを楽しもうとする姿は、私たちが人生や仕事で忘れがちなことを教えてくれるようでもある。

 そんなロンジンが2007年から、公式パートナーとタイムキーパーを務めるのが、毎年5月末から6月初旬にかけてパリで開催されるローラン・ギャロス。レンガを砕いた粉を敷いた、フランス伝統のクレイコートを特徴とする。テニスの4大国際大会(全豪、全仏、全英、全米)の中で、開催国の文化や食をもっとも感じ楽しむことができる華やかさが、ロンジンがローラン・ギャロスをサポートする理由だ。

 他の公式パートナーとしては、伝説のフランス人テニスプレイヤー、ルネ・ラコステが生み出したポロシャツをブランドの起源とするラコステや、エミレーツ航空、プジョーなどのブランドが名を連ね、それぞれが招待した各国プレスや顧客のために独自のラウンジを設置している。ロンジンの場合は、公式サプライヤーであるモエ・エ・シャンドンのシャンパンを常時欠かさず、ランチはパリの高級ケータリングで知られるポテル・エ・シャボのコースをワインペアリングで提供。そこには確かに美食の街パリならではの、優雅なムードが漂う。

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アンバサダーを務めるアンドレ・アガシやシュテファニー・グラフをはじめ、ブランドが長年信頼関係を築いてきたテニス界のレジェンドが顔を出すロンジンのブース。ゲストはスクリーンで試合の進捗を見守りつつ、観戦したい試合をスタッフにリクエストすると、コートまでエスコートしてもらえるシステム。
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各国からのプレスや顧客のためにロンジンが用意したランチコースは、旬の食材を軽やかなソースで食すモダンフレンチ。

 中でも、もっとも色濃く文化を感じさせる場は、1828年につくられたセンターコートだ。ローラン・ギャロスでは、ライン際のボール判定の際も、審判補助のコンピュータシステム、ホークアイは使わず、赤土に残ったボール痕を審判が目で確かめに行く。こうしたアナログのエスプリは、古い建物を残すパリの街にも通じて味わい深い。2017年のローラン・ギャロスは、この地で実に10回目の王者に輝いたラファエル・ナダルが、ルイ・ヴィトンの特製ケースに入ったトロフィーカップを天に向かって掲げ幕を閉じたが、ボールの跳ね返りが予測できないこのコートで優勝するには、メンタル面での強靱さも必要とされる。

 そんなひと癖あるコートで経験を積み、未来の活躍に繋げてもらいたいと、ロンジンは「全仏オープン・ジュニア2017 ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会」(Rendez-vous à Roland-Garros, in partnership with Longines)をフランステニス協会とともに開催。これは全仏オープン・ジュニア本戦のワイルドカード枠での出場権をかけ、世界6カ国の予選を勝ち抜いた選手が戦う大会で、ジュニア選手の育成を支援している。

 たとえばこうしたロンジンの「時計ブランド」という側面だけでない、歴史や広範な取り組み=アナザーストーリーに触れることで、自分のマインドに本当にフィットするブランドが明らかになるのではないだろうか。

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会場にはテニスファンのキッズも少なくないが、ロンジンはローラン・ギャロスの期間中、世界16カ国から13歳未満の将来有望なテニスプレイヤー16人をパリに招聘。特設クレイコートで、未来のテニスチャンピオンを発掘する「ロンジン フューチャー テニス エース」も開催している。
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全仏オープン・ジュニア本戦進出権をかけた「全仏オープン・ジュニア2017 ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会」を開催するロンジン。2017年はこちら、永田杏里選手が優勝。
ラウンジが集まる一角はVillage(村)と呼ばれ、赤土を背景にしたSNS用のフォトコールも。
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壁面が緑化されたVillage中央のデッキ。左右には趣向を凝らした公式スポンサーのラウンジが並ぶ。
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コートの座席はこのようなプレートが掲げられ、公式スポンサーごとに区分けされている。
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センターコートの隣、円形のファースト・コートの頂(いただき)にもロンジンの時計が鎮座。
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オープンエリアにはサーブの速度が示される「ロンジン・スマッシュ・コーナー」も。
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スペシャル・エディションも毎年発売。「コンクェスト ローランギャロス」(¥178,200)。
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Villageの一角。ラケット上に各ブランドのロゴを掲げた、公式パートナーの紹介もエレガント。
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シャンゼリゼ通りにはローラン・ギャロスのフラッグがはためき、国民的行事であることを感じさせる。
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ロンジン(スウォッチ グループ ジャパン)
TEL:03-6254-7351

Photos: Manabu Matsunaga Edit&Text:Yuka Okada