独特のやわらかな曲線を描き、シャルドネ種のみを使ったブラン・ド・ブランの⻩⾦⾊のシャンパーニュが輝くボトルは、他にはない美しさ。「ルイナール」は、何世紀にもわたり伝統製法によりシャンパーニュを生み出し続けている、世界最古のメゾンだ。創業当時から芸術に価値を見出し、今なお数多くのアーティストとコラボレーションを続けているシャンパーニュ・メゾンとアートの親密な関係に迫る。

創業当時から育まれたアートとの密接な関係

(左)数あるシャンパーニュの中でも、芳しいアロマと繊細な泡⽴ち、そして味わいにファンが多いルイナール。(右)アートとの関わりを決定づけたアルフォンス・ミュシャを起用した広告ビジュアル。
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 近年の不安定な社会情勢下で、問題提起をし、社会に鋭く切り込んでいくアートに対する関心がますます高まっている。そんな中で存在感を発揮しているのが、アートと深く関わり合ってきたルイナールだ。

 創業はフランス革命が起こる60年前の1729年。宮廷時代から貴族たちに愛され続けてきたこのシャンパール・メゾンは、芸術大国フランスで発祥しただけあり、アーティスティックなスタイルを追求。シャンパーニュとアートに共通する、洗練性と美学を見出した。

 最初のアートとの関わりは、遡ること120年以上前の1896年。産業革命を皮切りに、19世紀末から20世紀初頭にかけ、享楽的な消費文化を背景に花開いたベル・エポックの時代に、アール・ヌーヴォーを代表する気鋭のデザイナー、アルフォンス・ミュシャに広告ビジュアルを依頼したことに始まる。柔和な笑みをたたえる女性がシャンパーニュのグラスを掲げる優美なイラストは、瞬く間にセンセーションを巻き起こし、以来シャンパーニュを通じて数々のアーティストと協業。今では世界最大規模の現代アートフェア「アート・バーゼル」など、年間30以上もの世界各国のアートフェアを積極的に支援している。

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2017年はスペイン出⾝のアーティストで、⽇本では虎ノ門ヒルズなど、世界各国でパブリックアートを展開しているジャウメ・プレンサとコラボレート。

 2000年以降は新進気鋭のアーティストとのコラボレーション・プロジェクトが始動。毎年、さまざまな顔ぶれが、メゾンにインスパイアされてクリエイトした作品を発表している。ルイナールのシャンパーニュと、アート作品がセットになった限定アイテムは、コレクターズアイテムやスペシャルギフトとしても人気だ。

 例えば2013年に登場したのは、エルヴェ・ヴァン・デール・ストラッテンによるデザインをクリストフルが形にした、シルバーコーティングのボトルコースター。彼はディオールの香水「ジャドール」のボトルをデザインしたことでも知られ、無形文化財としてフランス政府から称号を与えられている。