日本からアメリカに渡り、カリフォルニアのソノマで醸造家として活躍するアキコ・フリーマンさんにインタビュー。 彼女が考える醸造家という仕事の魅力、また異国の地でうまくやっていくためのヒントとは?

相手を理解するうえで大切なのは、まずは否定せず、話を聞くこと。そこから、新しい扉が開きます

フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリー 醸造家
アキコ・フリーマンさん

 カリフォルニアワインがここ数年で進化を遂げている。かつての“果実味豊かで芳醇なスタイル”から“テロワールが反映された、繊細で優雅なワイン”へと変化しているのだ。そんななか、彗星のごとく現れ、一躍全米の注目を集めたのが「フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリー」だ。造り手は、日本人のアキコ・フリーマンさん。2001年、夫のケンさんとともに、ソノマのなかでも冷涼なロシアン・リヴァー・ヴァレーの地にワイナリーを設立。注目を浴びたきっかけは、2015年4月にホワイトハウスで行われた安倍首相と当時のオバマ大統領の公式晩餐会において、彼女の「涼風 シャルドネ 2013」が振る舞われたことだった。

彗星のごとく現れたワイン

「これには、本当に驚きました。その後、ホワイトハウスからお礼状とメニュー表が届いて、ようやく実感。問い合わせも飛躍的に増えました。私たちのワインを知っていただけたことが素直にうれしかったですね」と微笑む。

 彼女が渡米したのは1985年のこと。ニューヨークの大学で西洋美術史を学ぶことが目的だった。卒業後はメトロポリタン美術館のエデュケーターとして活躍。カリフォルニアへの移住は、夫の転勤に伴ってのことだった。