ファッションや宝飾などを扱うラグジュアリーブランドのCEOたちの生き方、価値観に触れるインタビュー連載。今回は、スイス発の高級ビューティブランド「ヴァルモン」グループのCEO、ソフィー・ギヨンさんに話を聞いた。

旅人が故郷に帰った気分になれる、そんな安心感あるブランドに

 とてもパワフルで明るく、オープンなハートの持ち主。それが、スイス生まれの高級ビューティブランド、ヴァルモン・グループのCEO、ソフィー・ギヨンさんの印象だ。夫であり、現在はヴァルモン・グループのオーナーとアーティスティック ディレクターを担うディディエ・ギヨンさんからバトンを受け取るかたちで、2017年3月に現職に就任した。

 もともと彼女はパリを拠点に、多くの有名化粧品ブランドで活躍してきたキャリアウーマン。結婚後の1985年、夫のディディエさんがヴァルモンのトップを務めることになったのをきっかけに、スイスに移住。長女と長男を立て続けに出産し、家のことが忙しくなってきた頃、ヴァルモンの仕事を手伝ってほしいと夫に頼まれたのが、今から18年前のこと。「その当時はパートタイムワーカーだったのに、まさかCEOになるとはね!」と冗談めかしながら笑うが、夫婦二人三脚によるファミリービジネスのメリットはさまざまな面に表れているようだ。

「実は私も夫もアートが大好き。特に夫はコレクターでもあるし、ブランドとしても20年以上前からビューティとアートを結びつけるさまざまなプロジェクトを行ってきました。私がCEOとして経営面を引き受けてからは、彼はアート方面の取り組みに集中できるようになって、相乗効果が生まれ始めています」