全身をくまなく巡りケアする魚油は、まさに神の油。

 DHA/EPAが持つさまざまな効果は、すでに実証済みだ。

「“魚を食べると頭がよくなる”というキャッチフレーズが生まれたのは、マグロの眼窩脂肪にDHAが多く含まれているのが分かったのと同じ1990年。消化管粘膜を通って吸収され、血中に入ったDHAは各細胞に取り込まれますが、そこには“選択制”があり、ちなみに脳の中に入れるのはDHAのみ。それが脳のシナプスに柔軟性を持たせ、伝達性をアップする=頭がよくなるという解釈になっています。では、EPAは脳と関係ないかといえばそうではなく、血液の流れをよくする血小板凝集抑制作用はEPAにしかないので、血液をサラサラにできるのはEPAだけ。しかし、そこにはまた細胞を柔軟にする働きのあるDHAが、血管壁細胞を柔らかく保っていることが必要で……と、DHAとEPAは双方が常に密接に関わり合っているというわけなのです」

 DHA/EPAが相互に作用することで血流が改善される。これこそが“美容”に関わる大きなポイントだと、矢澤教授は続ける。

「血流が改善されれば各細胞に栄養素や酸素が運ばれ、それが肌に届けば肌細胞をつくり出す線維芽細胞の活性が高まり、コラーゲン生成力も増すので、当然、美肌づくりにも役立ちます。また、体温が上がるので、代謝を司る酵素の働きも活性化。同時に魚油には、シクロオキシゲナーゼ酵素活性阻害という“炎症”を抑える効果もあります。近年、微弱炎症が引き金となる肌や健康への悪影響が取り沙汰されているので、この作用にも注目を。そしてもうひとつ、研究が進められているのがDHAの“精神栄養学”的側面です。DHAはADHD(注意欠陥・多動性障害)やうつに効くという評価もある、まさにムード(精神)フード。脳や体、そして心にまで働きかける成分は、なかなかほかにはありません。魚油のパワーを、ぜひ日々の食事やサプリメントで取り込み、感じてください」