世界に誇るイタリアのハイジュエラー、ブルガリが、2017年3月17日、ヴァレンツァに工房をオープン。メイド・イン・イタリーの職人技の真髄とブルガリの哲学を現地取材した。

ブルガリの新工房「マニファットゥーラ ブルガリ」が誕生

「マニファットゥーラ ブルガリ」の外観。手前右に“カッシーナ”、手前左が“グラスハウス”。奥には工房の建物が見える。
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 ポー河流域に位置する、イタリア北部の町、ヴァレンツァ。19世紀に金細工の中心地として発展し、今ではイタリア最高峰の宝飾の地として知られるこの場所に、今年3月、ブルガリの新工房「マニファットゥーラ ブルガリ」が誕生。ジュエリー界の新しい扉を開いた。

 ヨーロッパ最大といわれる1万4000㎡の敷地に立つ工房は、二つの社屋から構築されている。ひとつは、ヴァレンツァ初の金細工工房だったといわれる19世紀初頭の歴史的建造物“ガッシーナ(農園)”をそのまま生かし、“グラスハウス“と呼ばれるガラス張りのエントランスを増築した建物だ。現在と過去を融合した印象的な建物の内装は、建築家ピーター・マリーノによるブルガリ店舗のエッセンスがちりばめられている。もうひとつの建物は3階建ての工房エリアで、すべての廊下の窓から、広々としたパティオを望む。カフェテリアの置かれたこの中庭は、古代ローマの住居から想起したもので、ここでも過去と現在が交錯しているのがわかる。

明るい日差しが差し込む工房の中庭は、社内イベントや社員の憩いの場として活用されている。
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 この工房の特筆すべき点は、その斬新な建築だけではなく、モダンな会社づくりにもある。この新工房の役割は、ローマの工房で作られるユニークピース以外のジュエリー、すなわちハイジュエリーを含むプロトタイプの制作だ。