ファッションの楽しさってなんだろう? 新しい服や小物を身につけたときに感じるあの高揚感を、今、再び思い起こしてくれるアイテムとは? ファッションライターの栗山愛以さんがひもとくブランド連載。第3回はカルバン・クラインをピックアップする。

モード界で今大注目のカルバン・クライン。

 今、モード関係者の間でカルバン・クラインに熱い視線が注がれている。

え? カルバン・クライン? アメリカンカジュアルなブランドで、下着とかジーンズとか・・・・・・。あと香水もあったかしら・・・・・・。

くらいが大方の反応ではないかと思う。こちらのアンダーウェアを見てもらえれば、ああ、ジーンズを腰ばきしてロゴを見せていた男子がいっぱいいたなあ、と懐かしくなるはず。

〈カルバン・クライン アンダーウェア〉2017-18年秋冬コレクション

 それがなぜ今、私を含めたモードオタクたちの注目の的になっているのかといえば、昨年ラフ・シモンズというデザイナーがカルバン・クライン全体を見ることになったからである。じゃあ、そのラフ・シモンズって何がすごいの? カルバン・クラインの何をどうしようとしているの? という疑問がふつふつと湧いてくるかと思うのだが、そこをぐっとこらえて、まずはそもそもカルバン・クラインって何だったっけ? というところから振り返ってみたい。

 カルバン・クラインは、1968年、カルバン・クラインとビジネスパートナーのバリー・シュワルツによりNYで創設された。70年代のうちにメインコレクションのほか、スポーツウェア、香水、ジーンズ、アンダーウェアラインを展開。これらについては広告ヴィジュアルが記憶に残っているはずだ。1981年の〈カルバン・クライン ジーンズ〉の広告ではまだ15歳だったブルック・シールズがタイトなジーンズをはいてセクシーなポーズをとり、"You want to know what comes between me and my Calvins? Nothing."(「私とカルバンの間には何もない」)というコピーで話題を呼んだ。90年代前半は10代のケイト・モスが広告塔となり、ヌードを披露した。