新しいファッションを知り、身につけると、気分が上がるし、周りの反応も違ってくる。カルバン・クラインを、もっと深掘りしてみる。

メンズウェアのカリスマが手がける新生カルバン・クライン。

 さて、前回紹介したラフ・シモンズ氏は、まず〈Calvin Klein By Appointment〉をローンチした。これはNYのアトリエでセレブ向けに行っていたオーダーメイドのサービスを新たなラインとし、誰でも利用可能にする、といった試みだ。シモンズ氏は「カルバン・クラインはアンダーウェアとジーンズのみではない。 それ以上にもっとあるのだ」とコメントしていて、カルバン・クラインというブランドを改めてじっくりと見つめ直そうとする意気込みを見せている。

 次に発表されたのが、以下のキャンペーンヴィジュアルである。

2017年春夏キャンペーンヴィジュアル

 このときはまだシモンズ氏による服がなかったため、彼が思い描くカルバン・クライン像を見せたといっていいだろう。ここで表現されているのは、アンダーウェアとジーンズと、若者たちと、アートと、そしてアンディ・ウォーホルにエルヴィス・プレスリー=アメリカである。つまり、彼が今後やっていこうとしているのは以下のようなことなのか。

やっぱりなんだかんだいって代表作はアンダーウェアとジーンズ。

カルバン・クラインもラフ・シモンズも重要視しているユースカルチャーは欠かせない。

ラフ・シモンズらしいアート要素も入れたい。

そして、アメリカを意識していく。

 これまでヨーロッパを舞台に活動してきたシモンズ氏には、カルバン・クラインの根底に脈々と流れている「アメリカ」が意外に大きい存在で、ひょっとすると自分にアメリカ的要素が足りないと思ったのかもしれない。しかし、それを逆手にとってあえて可視化し、アメリカいいかも、と皆に思わせてしまうのがシモンズ氏のすごいところである。

 初のコレクションは星条旗のスカート、ウェスタンの要素などが盛り込まれ、まさに「アメリカへのオマージュ」だった。ブランド名にNYにあるオフィスの住所を付け加えたことも、アメリカのブランドであることを強調しているかのようだ。