2014年に誕生したパリの新名所「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」(Foundation Louis Vuitton)で、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の所蔵作品から厳選したアート作品がずらりと並ぶ、スペシャルな展覧会「Being Modern: MoMA in Paris」が開かれている。モダンアートの初期から最新のコンテンポラリーアートまで、200点を超える作品の見どころをご案内。来春までにパリに行く予定がある人はもちろん、アート好きならぜひチェックを。

[画像のクリックで拡大表示]
手前の立体作品:マルセル・デュシャン《自転車の車輪》1951年 中央奥の絵画:ジョルジョ・デ・キリコ《モンパルナス駅》1914年 左手の立体作品:アレクサンダー・カルダー《宇宙》1934年 最奥の絵画:ポール・シニャック《七色に彩られた尺度と角度、色調と色相のリズミカルな背景のフェリックス・フェネオンの肖像》1890年 © Association Marcel Duchamp / Adagp, Paris, 2017 © 2017 Calder Foundation New York / ADAGP, Paris © Adagp, Paris, 2017 pour l'oeuvre de Giorgio de Chirico. Photo: Fondation Louis Vuitton / Martin Argyroglo

フランスとアメリカをつなぐ「モダンであること」の再考察

 ブローニュの森に立つフランク・ゲーリーの建築がもはやパリの顔のひとつともなった「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」。現在、今年度最大の目玉企画である大規模なニューヨーク近代美術館(MoMA)のコレクション展「Being Modern: MoMA in Paris」が開催されている。膨大な所蔵品から厳選された200点の展示の見どころは、これまでパリに旅する機会が少なかったアメリカの現代美術を通して戦後史を通観できる構成だ。
「1929年、ちょうどモダニズムの黎明期に始まり現在に至るMoMAのコレクションを、時系列でナラティブに見せることによって“モダン”の定義をあらためて検証し、社会の変化を人類学的に俯瞰する展示になったと思います」と、近年ポンピドゥーからMoMAへ移った本展キュレーター、クエンティン・バジャック氏は言う。19世紀後半から20世紀初頭まで、パリは世界各地から芸術家たちが集まる芸術の都だった。やがて2つの大戦により戦場となったヨーロッパからニューヨークへと美術の中心地が移ってから現代まで、アメリカを基点に俯瞰した現代社会の様相は、そのすべてがMoMAのコレクションに反映されているといえるだろう。

[画像のクリックで拡大表示]
中央手前:草間彌生《集積 No.1》1962年 左:ブルース・ナウマン《Human/Need/Desire》1983年 右奥:クリストファー・ウール《Sans titre》1990年 © 2017 Yayoi Kusama © ADAGP, Paris, 2017 pour les oeuvres de Bruce Nauman et George Brecht © 2017 Christopher Wool. Photo: Fondation Louis Vuitton / Marc Domage