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 働く女性なら、1度くらいは考えたことがあるであろう「転職」。それがどんな機会に訪れるかはその人次第だが、海外で経験してみたいと思ったら、具体的にどうすればいいのだろうか?
 シンガポールはアジアの中でも政治的に安定し、気候も温暖で治安もいい。ビジネスは金融系を中心に活気があり、景気も好調に推移している。英語が公用語として通じるので、海外で仕事をしたいと考えている世界中の女性に人気が高い国のひとつだ。そこで今回は自分の将来とキャリアパスを考えて、「渡星」=シンガポールに渡り、転職した女性たち3人にインタビューをし、そこに至った経緯や実際の生活、シンガポールと日本のビジネスの習慣の違いなど、実際のライフスタイルについて聞いた。

平澤里香さん 46歳 ネイルサロン・スクール オーナーの場合

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 平澤さんが初めて海外に赴任したのは26歳のとき。日本で就職して経営企画の仕事に携わっていたが、どうしても海外で仕事をしてみたいという思いが断ち切れず、ある日思いきってマレーシアのマラッカのホテルに履歴書を送ったのがきっかけだった。そこでさまざまな経験をし、契約期間を終えて無事に日本に戻った平澤さんは、ベンチャー企業や外資系企業で働いていたが、海外でもう一度仕事をしてみたいという気持ちは日ごとに強くなっていった。また周囲に経営者が多かったこともあり、いつかは自分でビジネスを立ち上げたいという思いもあった。それなら以前から興味のあったネイルを仕事にできないかと考え、会社勤めの傍ら、週末と夜の時間を利用してネイルスクールに通い始めたという。

「日本よりも人間らしく生きられる」

 

「日本は便利だし、安くていい物が手に入るし、テレビをつければ面白い番組をやっているし、それほど無理をしなくても楽しく快適に過ごせてしまう。でも海外では待っているだけでは欲しい物が手に入らないし、自分から取りに行かないといけないんです。けれどもその分雑音が入らないというか、自分の裁量で決められる自由がある。私の場合は、便利な日本に籠もっているよりも、大変なことが多くても海外の方が、人間らしく生きられると感じたんです」と語る平澤さん。

 シンガポールを選んだのは、外国人が起業しやすく、英語が通じるということ、また在住日本人が多く、治安も良いというのも大きな理由だった。当時は日本でジェルネイルが流行り始めた頃だったが、シンガポールではまだ一般的ではなく、ネイルの技術も現在ほど高くはなかったし、日本人が経営しているサロンはシンガポールに2軒のみ。在住日本人の数に対してもまだまだ少なく、これはビジネスのチャンスがあるのではと直感したという。