花々が咲き誇り、セレブがパーティを繰り広げる南フランスの海辺の壮麗な宮殿

 南仏のアンティーブ岬の南端にそびえる、ホテル・デュ・キャップ・エデンロック。フランスが正式に認定するパラスホテルの称号を2016年に得たこのホテルは、まさに現代における“エデンの園”。毎年カンヌ映画祭のシーズンにはamfAR(米国エイズ研究財団)をはじめとする華やかなパーティが日々繰り広げられ、レオナルド・ディカプリオやスティーヴン・スピルバーグ、カール・ラガーフェルド、カーリー・クロスなどのハリウッドスターやデザイナー、トップモデルらが集うことでもその名を馳せている。また、これまでJ.F.ケネディ元大統領一家やピカソ、シャガールなど錚々たる政治家や芸術家たちも、ここでコート・ダジュールの海を慈しんだ。カール・ラガーフェルドをして“地上の楽園”と言わしめたというのも、頷ける話だ。

 そもそも、この豪奢な館は1870年にフィガロ社のオーギュスト・ドゥ・ヴィルメッサンによって建てられ、当時はヴィラ・ソレイユと呼ばれていた。その後、1887年にホテル王のアントワーヌ・セラによってホテル・デュ・キャップとして生まれ変わったのだ。

 ホテル・デュ・キャップ・エデンロックは、本館の“ホテル・デュ・キャップ”と、1914年に増築した別棟の“パヴィヨン・エデン・ロック”、そして“レ・セードル”と“エレアナ”と名付けられたふたつのヴィラ、さらに、1930年代に建てられた33棟のカバナで構成されている。ナポレオン3世様式が麗しい本館のホテル・デュ・キャップに入るとまず目に留まるのは、1世紀以上も前から現存するエレベーターだ。白と黒の大理石の床が荘厳な雰囲気を醸し出しているサロンの窓からは、青々とした海が見渡せる。またサロンに隣接したバーは2016年の冬に改装され、いっそう美しく生まれ変わった。これらがある本館はやや高台にあり、ブーゲンビリアやバラ、藤など季節の花々が咲き乱れる中庭を下ると、プールやバンガローを兼ね備えた別館のパヴィヨン・エデン・ロックへと辿り着く。海へと向かってゆるやかな坂道を下っていく、そのアプローチがまたなんともいえない美しい眺めだ。

フランスが世界に誇るコート・ダジュールのリゾートホテル

 さらに、このホテルのプールは一見の価値あり。フランスで初めて海に面した海水プールを造り、その水面があたかも海へと誘うように設計されたインフィニティプールの先駆けとなったのが、ホテル・デュ・キャップ・エデンロックなのだ。このプールとフレンチ・リビエラの海を堪能すべく、カバナで寛いで過ごすセレブたち……。スパだけでなく、2棟のカバナでもラ・プレリーのソワンを受けられるとあって、自然の恩恵に包まれながら美しさに磨きをかけることができるのも魅力のひとつだ。

 シェフのアルノー・ポエットが腕を振るうガストロノミックレストラン“エデンロック”での食事も素晴らしいが、海を見渡しながら岬に突き出した“ル・グリル”のデッキテラスで和気藹々と料理を味わうのも楽しいひととき。さらに、シェフ・パティシエのリリアン・ボンヌフォアによるデザートも忘れてはならない。2008年にコート・ダジュール最優秀パティシエ賞を獲得したリリアンは、ホテル内にショコラのためのラボラトリーを持ち、ホテル・デュ・キャップ・エデンロックのチョコレートは日本のサロン・デュ・ショコラでも毎年人気を博している。南仏を訪れたら、ホテル・デュ・キャップ・エデンロックのオリジナルチョコレートを買い求めるというファンもいるほどだ。

 壮麗な建築様式、太陽の光を受けてきらびやかに輝く海とプール、咲き誇る花々、そして美味しい食事……。クルーザーで訪れる顧客のためのプライベートポートもあり、誰もが憧れるリゾートとして君臨するホテル・デュ・キャップ・エデンロックは、権威あるホテルの国際コンクールPrix Villégiature(プリ・ヴィレジアトゥール)で2014年に“ベスト・リゾート部門”のグランプリを獲得。さらにこのホテルは世界中の厳選された最高級ホテル10軒のみが加盟するオトカーコレクションのメンバーでもあり、同コンクールにて“ベスト・ホテルグループ部門”で2016年にオトカーコレクションが大賞に選ばれたことからも、その信頼性の高さが伝わってくる。世界が認めるフランスの最優秀リゾートホテルは、コート・ダジュールで格別なヴァカンスを満喫したいと願う旅のエキスパートの審美眼に叶う夢の楽園だ。

Hotel du Cap-Eden-Roc
Boulevard J.F.Kennedy, 06601, Antibes, France
TEL:+33 4 92 93 32 00
料金:1室900ユーロから(1ユーロ≒132円/2018年2月現在)
アクセス:ニース空港から車で約45分 カンヌから車で約15分

Text : Masae Hara