Aいつ頃ですか?

高倉11年前です。不安になっている彼女に、ネットを見ないように伝え、すべて僕が調べて探しました。よい病院を見つけ、手術も成功して無事退院したのですが、今度は僕が倒れてしまい、即入院。

A疲れとか、ストレスとか?

高倉1カ月の入院でも病名はわからず。最初は「死ぬのかな?」と。でも「このまま死ぬのは嫌だ、元気になったら初心に戻ってやりたいことだけをやろう」と思ったんです。そして、使った人がハッピーになって、「ありがとう」と言ってもらえる商品をつくろう、と。

Aそれが「ナチュラビセ」を手放すきっかけに?

高倉やめてみたら、こんなに簡単だったのかって拍子抜け(笑)。その後、仕事でオーストラリアに行き、初めて1日休みをとったんです。ふとオーガニックショップを覗いてみたら、何でも揃い、皆が日常的に使っている。帰りの飛行機で突然、「メイドオブオーガニクス」というオリジナルブランドをつくろうとイメージが湧いて、8時間メモを書き続けました。コンセプトは“かぞくに使ってほしいもの”。

A1日のオフがひらめきに!

高倉日本はオーガニックの基準がなくて、1%の精油でもオーガニック表記ができる。そうではなくて、僕はリアルなオーガニックを広めたかった。そして、オーガニックにすべきアイテムは何だろう? と考えました。皮膚の中でも経皮吸収率の高い口の中や腋、デリケートゾーンなどが相応しいかな、と。そこでまず、歯みがき粉やデオドラントをつくりました。

A視点がいつもユニークで。

高倉誰もやっていない、世の中にないものを、がテーマ。健康な人は安心、安全にそこまで関心が高くないので、興味を持ってもらうためには「綺麗になる」的な美容の要素や効果が不可欠。ケミカルユーザーにも納得して使ってもらえるものをつくりたいんです。

A「マヌカハニー+アズレンスプレー」は、歌手の友だちにプレゼントするほど気に入っています。

高倉あれは構想から3年かかり、ようやく有機食品として認可されました。安全な食べ物で喉をケアできたら、最高じゃないですか。

Aお値段もいつも良心的ですね。

高倉間に人を入れないことですね。原価ギリギリで利幅は低いのですが、慈善事業ではないのでちゃんと利益は出ています。どんなにいいものでも、高ければお客さまは限られてしまう。誰もが普通に使えるものにしたいんです。アイディアには困りません。これをオーガニックで!?と驚かれるものをつくり続けますよ。

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気軽にデイリーユースできるリアルなオーガニックを。
「ミスリーディングしない誠実なオーガニック製品を」という思いから、オーガニック成分の配合割合をパッケージに表示したオリジナルブランド、メイドオブオーガニクス。デイリー使いできる価格、ナチュラル派でなくても使いたくなる使用感と効果。喉をケアする有機JASの食品スプレーやダニを寄せ付けにくいファブリックスプレーなど、「消費者目線で、あったらいいな、を製品化」と高倉社長。(たかくら新産業 03-5466-3920)
Ken Takakura
株式会社たかくら新産業代表取締役
Ken Takakura 1964年7月11日京都生まれ。明治大学卒業後、西武百貨店に入社しSEED館を担当。1993年、たかくら新産業を設立。スペインのスキンケア「ナチュラビセ」やフランスのデザイン文具など、化粧品、雑貨を世界各国から輸入販売。2008年にオリジナルブランドの「メイドオブオーガニクス」をスタート。家族は妻と高校1年の長男。

Photos: Kiyohide Hori Text: Eri Kataoka Edit: Aya Aso

(『etRouge』2017年5月号より)

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