木村そろそろ新しい刺激がほしいかな、と感じ始めた頃にお誘いいただきまして。創始者の植村秀さんは、日本が生んだ偉大なメイクアップアーティスト。そんな方がいらっしゃる現場を体感したいと思いました。

秀さんという、圧倒的にぶれないセンターが世界観をつくり出しているブランド。

木村そのとおりです。秀会長の哲学をそばで見てみたくて。

2004年にシュウ ウエムラに入られて、秀さんがお亡くなりになったのが2007年。

木村2008年にブランドの25周年を祝うイベントを計画していて“僕も頑張るから、いいものにしよう”とおっしゃっていただいていたので、本当にショックで。

突然でしたからね。

木村残念ではありましたが、会長のためにも頑張らないと、と思い、周年行事に全力を注ぎました。

宝石箱のような魅力をまだ知らない人に伝えたい。

7年後、再びゲランに。今のポジションを含めてのオファー?

木村ありがたいことです。自分がやってきたことには自信はありましたが、一度辞めたブランドに? そして私が社長に? という葛藤はありました。本社の社長のローランは、私が在籍時、インターナショナルマーケティングディレクターだった人。ちょうどリーマンショック後で売り上げも厳しい時期だったので、美也子戻ってこないかな、と声をかけてくれたようです。志半ばで辞めた部分もあったので、リスクテーキングしてみました。

いろいろなところでやってきたことをすべて無駄なく吸収して今に至る、まさに集大成では?

木村どうかなと思っても、とりあえずチャレンジしてみる性格。振り返ってみると、すべての経験が一つひとつ身になっていました。

全部役立っている!

木村人にも恵まれていましたから、それは感謝しなければ。

あらためて、ゲランってどんな存在ですか?

木村宝石箱みたいなイメージ。中にはキラキラ輝く素晴らしい宝物がいっぱい入っている。自分がつけるだけじゃなく、一つずつ取り出して、これはどう? と人に紹介したくなります。

ゲランはサスティナブルな活動も積極的で。正直、意外でした。

木村フレグランスやスキンケアで顕著ですが、ゲランは天然の原材料にとてもこだわるブランドです。製品の核となる素材を守るために、また自然に還元するために、環境保護活動は必然。10数年以上前から取り組んでいます。

オーキデのクリームのパッケージを軽量化したり、スキンケアする新ファンデ、レソンシエルも97%が天然由来成分。驚きました。