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牡蠣は大好物な人がいる一方で、苦手だという人も多い食材。今回は、ふだんは牡蠣を食べないという人にもぜひ味わっていただきたい、オリジナリティあふれる料理を紹介する。フランス料理と日本料理、それぞれの料理人の感性が光る牡蠣メニューをどうぞ。

Edition Koji Shimomura(エディション・コウジ シモムラ)
創業以来愛されるスペシャリテ、海を表現した牡蠣の冷製

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「牡蠣の冷製 海水と柑橘のジュレ 岩海苔風味」。レモンの酸味が心地よく、爽やかな香りが漂う。ランチコースコース ¥6,000~、ディナーコース ¥15,000~の一例。

 創業時から作り続けているというスペシャリテ「牡蠣の冷製 海水と柑橘のジュレ 岩海苔風味」。牛乳で加熱し裏ごしをした牡蠣のクリームに、海水濃度の塩水でサッと火を通し、レモンと磯の香りが漂う海水のジュレと乾燥させた黒海苔を添えた一品。「海の中の牡蠣は、海藻に覆われた状態。そのシチュエーションを東京のお皿の上に移動させたイメージです。ハーモニーをお楽しみください」と語るのは、オーナーシェフの下村浩司さん。

 牡蠣の産地の人や海外からのゲストは、鮮度抜群の牡蠣にレモンを絞る食べ方がベストだと信じていることが多く、最初は「結構です」と尻込みするケースも多いそう。しかし、一度このスペシャリテを口にすると、その思い込みが変わる。そして、虜(とりこ)になるのだ。また、下村シェフの料理は、素材本来の風味や色彩を最大限に生かすため、従来のフランス料理では不可欠のバターや生クリームの使用を控えた軽やかさも特徴だ。

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「コンソメで火を通した牡蠣と鴨のフォアグラ」。プチヴェールを添えて。ランチコースコース ¥13,000~、ディナーコース ¥20,000~の一例。

 スペシャリテに加え、牡蠣を使った料理のレパートリーが豊富で、こちらは、冷たい状態からブイヨンとともに火を入れ、イノシン酸やグルタミン酸を引き出した温製。大ぶりな牡蠣の後ろのフォアグラと同じ食感に仕立てている。さらに、広島の「かなわ水産」の小さなベビーオイスターは、数個をラビオリに包んだり、ペーストにして肉料理のソースにしたり、バリエーションが実に多彩だ。

 使用する牡蠣は、北海道、岩手、広島(かなわ水産)、大分(くにさきOYSTER)などから取り寄せている。クリーミィなのかサクサクなのかという食感をはじめ、大きさ、味わいなどによって、最適な料理へと使い分ける。鶏肉の部位を使い分けるように、1つの牡蠣でも、一度セパレートして別の調理をしてから皿の上で盛り合わせるなど、牡蠣を熟知したシェフならではの緻密な仕事がうかがえる。下村シェフは、産地を訪れることを大切に考えており、広島を訪れた際には、昼夜トータルで40~50個もの牡蠣を味わったそう。素材だけでなく、現地での食べ方を体験したり、塩水を舐めたりと、じっくりと素材を見極めている。

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