母親の死が間近に迫った時に、自分は何をしてやれるのか。その死を受け入れ、日々を生きていくことができるのか。映画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』は、そんな事態に直面したある男と、その家族たちを描いたドラマだ。「母のいない世界はとても想像できない」と語るのは、主人公・サトシの恋人である真里役で出演の松下奈緒さん。連続テレビ小説「まんぷく」をはじめ、自身が母親役を演じることも増えてきた彼女が、映画を通じてあらためて感じた「母親」「家族」「大切な人」への想いとは?

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女性目線で感じた、母親の偉大さと同性としての共感

──今回の作品の率直な感想を教えてください。タイトルだけ聞くと、ちょっとぎょっとしますよね?

 確かにそうですよね。私も最初は、「人間って窮地に追い込まれると、ふだんなら思ってもみないことを考えたり、時にはやってしまったりするものなんだなあ」という感じでした。でも撮り終えて、出来上がった作品を見ると、「ああ、そういうことだったんだ」って腑に落ちて。この映画を見た男性と女性では、響く部分がだいぶ違うのかもしれませんね。私の場合は、お母さんって偉大だな、超えられないなと思いました。

──サトシの恋人から妻になる真里役を演じるうえで、何か考えたことはありますか?

 安田顕さんが演じるサトシさんと、倍賞美津子さんが演じるお母さんの明子さん、その2人の間でうまく溶け込める女性であることが大事だなと。2人との距離感はとくに気をつけました。親子の関係に土足で入っていくことはできない。でも、お母さん以外の家族はみんな男性だから、同性としてその気持ちを理解できるのは真里しかいないんですよね。

──お母さんのサトシへの想いが強いので、真里とは“嫁姑”のようになってしまいそうですが、3人はいい関係でしたよね?

 それはたぶん、サトシさんがちゃんと真里のことを考えてくれているからだと思います。ただお母さんだけを想って想って……という男性だと、どうしてもその2人だけの世界になってしまうけれど、3人でいることに違和感がないんですよね。むしろ女同士でキャッキャやる場面などは、お母さんと真里が本当の母娘のようにすら思えました。サトシさんとお母さんがぶつかっても、真里がいるからなんとかなるというトライアングルなんですよね。

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