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江戸時代から愛されてきた鮟鱇(あんこう)。それぞれの部位が独特の味わいを持つことから「鮟鱇の七つ道具」と呼ばれ、余すことなく食べられる魚でもある。今回は、王道のあん肝や鮟鱇鍋とはひと味違う、料理人のオリジナリティを感じられるメニューを紹介する。

ル・ブルギニオン(LE BOURGUIGNON)
フランス料理の伝統的技法で、食感を楽しむ

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ランチタイムの冷たい前菜で提供している「鮟鱇のフロマージュド テット ラヴィゴットソース」。グリーンのソースは、ルッコラのペースト。3月前半ごろまで。

 下から海老芋、鮟鱇、ラヴィゴットソース、大根を美しく積み上げた「鮟鱇のフロマージュドテット ラヴィゴットソース」。一般的には豚の頭部を使用した煮こごり状の料理であるフロマージュドテットの鮟鱇バージョンだ。鮟鱇の頭、身、胃袋、腸などの部位を煮てからほぐし、エシャロットのみじん切りと共に冷やして固めている。同じくサイコロ形にカットしているのは、ゆでてからドレッシングであえた海老芋。ケッパーと茹で卵を使った爽やかなラヴィゴットソースを重ね、その上にはマリネしてくるりと巻いた大根が添えられている。口に運ぶとそれぞれ食感のコントラストが印象的。

「毎年、鮟鱇のシーズンには、ランチタイムの前菜の一皿として登場させています。これまでには、帆立や白子と合わせたり、焼いてリゾット仕立てにしたりしました。身より旨みのある頭の部位を好んで使用しています」と話すのは、菊地美升さん。

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「ル・ブルギニオン」オーナーシェフの菊地美升氏。1966年、北海道生まれ。六本木「オー・シザーブル」、勝どき「クラブニュクス」などを経て25歳で渡欧し、帰国後、表参道「アンフォール」で約3年間シェフを務め、2000年「ル・ブルギニオン」をオープン。

 鮟鱇について菊地さんに尋ねるとこう話してくれた。「『クラブニュクス』での修業時代、鮟鱇の身はゲストに提供していたため、頭の部分をまかない料理の材料として使うことになりました。鮟鱇鍋のイメージで、きのこや野菜とともにテリーヌに仕上げたところとても好評で、お客様へのメニューとしても採用されることに。そんな嬉しかった経験が始まりです」。

 その後、菊地さんは、1991年にフランスへ渡ると、リヨン「La Poularde」、モンペリエ「Le Jardin des Sens」、ボーヌ「L'Ecusson」といった名だたるレストランを渡り歩き、さらに「ENOTECA PINCHIORRI」で腕を磨く。フランスとイタリアで約4年半を過ごした後に帰国。2000年にオープンした「ル・ブルギニオン」では、本場で培った経験も踏まえ、毎年アレンジを変えた鮟鱇の前菜を作り続けている。

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