ファッションや宝飾などを扱うラグジュアリーブランドのCEOたちの生き方、価値観に触れるインタビュー連載。今回は、昨年末に期間限定でオープンした、初のSLG(スモールレザーグッズ)専門のポップアップストアのお披露目にあわせて来日した「ヴァレクストラ」のCEO、サラ・フェレロさんを訪ねた。

世界に二つとない、ブランドを体験する場を生み出す

 1937年、ジョバンニ・フォンタナによってミラノのサン・バビラ広場に最初のブティックをオープンした「ヴァレクストラ」。創業者のアイデアとセンスが次々にデザインに落とし込まれ、熟練の職人たちの技で、瞬く間に世界のラグジュアリーブランドのひとつに数えられるようになった。

 いくつものラグジュアリーブランドでの経験を経て、3年前にCEOに就任したのが、サラ・フェレロさん。「小さい頃から、父や父の友人など、周囲の大人たちがみんな愛用していて、美しい大人の世界として憧れがありました。私にとっては、自分の人生のストーリーの中に確実に存在してきたブランドなんです」と語る。彼女がここにたどり着いたのは、必定といえるのかもしれない。

「私が就任したとき、ヴァレクストラはとても美しい企業であり、そしてものすごく大きなポテンシャルをもっていました。ただ、そこに足りないのは“物語”でした。だから私がすべきことは、このヴァレクストラというブランドについてどう語るか、ということだと感じたの」