巨匠・中島貞夫監督による、20年ぶりの最新作

『木枯し紋次郎』『極道の妻たち』シリーズなど、数々の傑作を撮り続けてきた84歳の巨匠・中島貞夫監督が、20年ぶりに帰ってきた。
 最新作の舞台は、幕末の京都。貧乏長屋で怠惰な生活を送る清川多十郎は、もともとは長州で名うての侍だったが、親が残した借金から逃れるため脱藩浪人に。ワケありの小料理屋女将・おとよが寄せる一途な想いに気づきながらも、多十郎はかたくなに孤独であろうとする。ある日、故郷からやってきた腹違いの弟・数馬と会っていたところに、取り締まりを強めていた京都見廻組が急襲。多十郎は負傷した数馬をおとよに託し、2人が無事に京を離れるまで囮(おとり)として町中を逃げ回り、追う役人と戦いを繰り広げる……。
 生身の人間が見せる殺陣の魅力にこだわった本作は、京都の映画界が育んできた「時代劇」「ちゃんばら」への心意気に満ちている。主演を務める高良健吾さんの凛とした美しい佇まいと研ぎ澄まされた肉体、おとよを演じる多部未華子さんの強いまなざしと儚げな表情。現代劇とはひと味違う、2人の愛のかたちも見どころだ。

監督:中島貞夫 出演:高良健吾、多部未華子、木村了、寺島進ほか
2019年4月12日(金)より全国公開
©「多十郎殉愛記」製作委員会

Photos:Yow Takahashi(Portrait/Rooster) Interview & Text:Shiho Atsumi Edit:Kao Tani


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