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眠りの質は、一日の食事をどうとるかによって変化するという。特に大切なのは、夕食。その内容に合わせて朝食、昼食から戦略的に組み立てていくことでぐっすり眠れるというのだ。とはいえ、食の楽しみが半減するのでは続けられない。満足できる食事とよりよい睡眠を両立させるには、どうすればよいのだろうか。芝大門いまづクリニック院長の今津嘉宏先生に伺った。

就寝後3時間の深い眠りが心身を回復させる

 年齢を重ねていくと、誰しも眠りが浅くなる。睡眠時間が短くなるだけでなく、途中で目が覚めてしまったり、連続して眠れる時間が短くなったり……。実際に、日々の疲れが残りがちだと感じている人もいるかもしれない。

 それもそのはず、睡眠中は心身の回復と脳の情報整理が行われている。眠りの質が悪くなると、体のメンテナンスが十分に行われないのだ。

「人は睡眠中、眠りの浅い『レム睡眠』と眠りの深い『ノンレム睡眠』を90分ずつ繰り返しています。前者では情報の取捨選択が、後者では記憶の定着などが行われています」(今津嘉宏先生)

 ノンレム睡眠中は、細胞の回復を促す成長ホルモンや免疫力を上げるホルモンなどが分泌される。スッキリと疲れを取るためには、ノンレム睡眠をとることが不可欠なのだ。

「眠りについてからの最初の3時間に、80%以上のノンレム睡眠が行われます。つまり、少なくとも3時間は連続した状態で眠ることが大切なのです」(今津先生)

 睡眠時間を長くとれなくても、最初の3時間の眠りの質を向上させることで、翌朝の寝覚めはずいぶん違うのだという。

メラトニンは昼食のタンパク質から。よい睡眠に導くための食事法

 それでは、就寝後の3時間をぐっすりと連続して眠るためにはどうしたらよいのだろうか。そのコツのひとつが、寝る前に体の“覚醒スイッチ”を押してしまわないこと。

 人間の体は、朝日を浴び、食事をすることで目覚める。だから寝る直前は逆に、ブルーライトを浴びたり、胃腸に物を入れたりしないほうがいい。夕食は、寝る2~3時間前までに済ませておくのがベターだ。

「体を回復作業に集中させるためにも、睡眠中の胃腸は空っぽにしておきたいですね。夕食は、野菜を中心にした消化のいいメニューが最適。タンパク質も脂身を少なめにするなど配慮すれば、2~3時間後には消化し終わります」(今津先生)

 夕食はもちろん、朝食、昼食もその日の睡眠に影響してくる。

「日中の食事を戦略的に組み立てれば、夜間に睡眠ホルモンである『メラトニン』がきちんと分泌されるようになります。このメラトニンの分泌につながるのが、良質なタンパク質です」(今津先生)

 体を目覚めさせ、その日一日のエネルギーを生み出す朝食は、バランスのよい和食メニューがおすすめ。一方、昼食は特にタンパク質の摂取を意識するのがよいという。

「昼食で、豆類や肉類、魚類などの良質なタンパク質をしっかりとりましょう。効率的に吸収するために、バナナやレバーに含まれるビタミンB6や鉄を一緒にとれるといいですね」(今津先生)

会食もお酒もスウィーツもOK! ケース別・食事テクニック

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 健康的な食事法がわかっても、仕事の都合で計画通りにできなかったり、たまに息抜きをしたかったりすることもある。そこで最後に、今津先生にケース別の食事テクニックもご指南いただいた。

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