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辻 佳明氏。1983年神奈川県横浜市生まれ。大学に入学後、専門学校へ1年間通って料理人への道へ進む。修業先では、骨董の器やしつらえに至るまで和の心の極意を学んだ。

 店主の辻 佳明さんは、「東京吉兆」、早稲田にあった「松下」、「青草窠」、「喜作」と名店で腕を磨いた人物。独立前に働いていた「太月」では3年間研鑽を積み、煮方を務めていた。「青草窠」では器を見る目を磨き、現在の店にしっかりと反映されている。

 2017年6月に独立を果たし、その年末にはミシュラン一つ星を獲得。正統派の日本料理は、希少な食材とその組み合わせの妙によって辻さんらしさを表現している。「毎年、春になると花山椒を目当てに予約してくださるお客さまは多いですね。ただ、今年は例年の3割ほどしか出回っていないので、予約の際にご確認ください」と辻さん。

東麻布で和の伝統美と素材の繊細さを感じる空間

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6席のカウンターのほか、4名と8名まで利用できる個室が2部屋。個室は、建物の地下にありながら、外の光が降り注ぐ開放的な空間だ。

「御料理 辻」は、東麻布の閑静な一角にある。マンションの奥まったところに地下へと続く入り口がある。階段を下り、「辻」とシンプルに店名が掲げられた看板を横目に店内へ進むと、都心の日本料理店には珍しく、ゆったりした動線と空間が広がる。堂々たるカウンターは木曽檜。赤松の柱や、名栗(なぐり)の板材の天井、聚楽(じゅらく)壁、瓦材の床など細部にいたるまでこだわった素材で造られている。

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こちらも春を象徴するホワイトアスパラガスを使った一皿。夜のコース(¥15,000、¥25,000)からの一例。内容は季節や仕入れによって替わる。

 シンプルさが印象的なホワイトアスパラガスを使ったこちらは、身体に染み入るような優しい味わい。鰹出汁で煮た後、刻んだ新玉ねぎを使った餡をたっぷりと加えて仕上げている。「御料理 辻」の夜のコースは、全12品で提供。お椀やお造り、季節の盛り合わせに加えて、手打ち蕎麦やお肉料理なども少量ずつ多品目で構成する満足感のある内容だ。

「旬の食材ありき。どう組み合わせるかによって勝負したいと考えています」と語り、自身の納得のいく、吟味した食材を取り寄せる辻さん。春の山菜、夏の鮎、秋の天然きのこなど、わずかな期間しかとれない貴重な食材は産地直送。花山椒のように、希少な食材を扱うことができるのも料理人の腕だと感じさせられる。

御料理 辻
住所:東京都港区東麻布3-3-9 アネックス麻布十番 B1
TEL:03-6459-1550
営業時間:11:30~14:00、18:00~23:00
定休日:日曜、祝日
ホームページ:https://oryouritsuji.jp/
※昼¥8,000、夜¥15,000、¥25,000
※価格はすべて税別

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