ベトナムとカンボジアを船で横断し、その文化や自然に触れるアクア・メコンの旅。前編に続き、NikkeiLUXE編集長 米川瑞穂が体験した初のリバークルーズ日記を公開する。後編では、船上でのカンボジアへの入国から、虐殺や内戦を超えた現在の人々の生活、そして上座部仏教への帰依など、カンボジアの文化に触れるエクスカーションや、アクア・メコンの船内について詳細にリポート。

DAY 4_ほぼ顔パス? 水上の国境とカンボジアの子どもたち、知られざる上座部仏教

この日の朝食は、ビュッフェや卵料理のほか、好みでビーフかチキンのフォーも。私は毎日パンだと飽きてしまうほうなので、朝食にできたての麺類が供され、しかもそれが日替わりなのはうれしかった。

朝食が終わると、「カンボジアの管理官が来ているので売店前に行ってください」とスタッフに声をかけられる。ベトナムとカンボジアの国境を越えたので、カンボジアの入国審査を船上で行うのだ。 カンボジアは日本人でも観光ビザが必要で、通常は事前に大使館に行って申請書類を提出し、後日受け取りに行ったり、空港での手続きが必要(空港ではかなり待つことも多いそう)だが、アクア・メコンではビザの取得を代行、乗船時に預けたパスポートにビザを貼っておいてくれる。だから手続きは、入国係官(この日は4人の男性が来ていた)にビザを貼ったパスポートを見せ、笑顔で「よい旅を」と言われれば完了だ。費用は40USドル。東京のカンボジア大使館で取得する場合も¥3,900なので、特に高いわけでもなく、ビザが必要な国への入国としては拍子抜けするほど簡単だった。

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朝食後にはメコン川流域で暮らす人々について30分ほどのレクチャーがあった後、シルクの島として知られるカンボジアのコー オクニャ テイ(Koh Oknha Tei)へ小型ボートに乗って移動。上陸後はトゥクトゥクに乗り、島内を巡る(ただし、タイなどで乗るトゥクトゥクはバイクを改造した三輪自動車だけれど、こちらのトゥクトゥクは普通の原付バイクで荷車を引っ張る形式なので、カーブなどでは思ったよりも揺れる)。私たちは撮影機材があるので選ばなかったけれど、アクティブ派ならサイクリングで島をまわることもできる。

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島内ではまず、お寺に併設された小学校へ行った。立派なパゴダの横には、素朴な机や椅子がぎっしり並ぶ、かなり簡素な教室が。でもそこで学ぶ子どもたちの表情は驚くほど快活で、とても人なつこい。カンボジアはポル・ポト派による大量虐殺や、その後の20年にも及ぶ内戦によって、現在も復興と発展の途上にあるが、子どもたちの笑顔を見ると明るい未来を感じることができた(帰る前、学校内に置かれた寄付を募る箱に皆が向かったのは言うまでもない)。