触れたり、食べたりできるものを素材にした3Dイラストが新鮮

―─インスタグラムで発表している、本物の花びらや生の果物などを活かしたミックストメディアの3Dイラストがとてもユニークですね。

 あるとき、夫と一緒に空港で飛行機の搭乗待ちでスケッチしていたら、夫が持っていたガムを取り出して紙の上にポンと置いたんです。そのグリーンのガムをバッグに見立てて描いたイラストをインスタにあげたら、“いいね!”がいっぱいついて。それで、ふだん見たり、食べたりするものを絵に使うのはおもしろい!とひらめいたんです。

 私の作品は生花や食べ物を使うので、保存のできない一瞬のアート。写真に収めた後でお昼ごはんとしていただく場合もあるけれど(笑)、変色しやすいアボカドやレモン、生花は処分してしまいます。だから、せっかく花びらのドレスを着せても、花を捨てたら裸になっちゃうんです。そもそも、アートもデザインも日常の中にあるもの。絵の中に触れたり、食べたりできるものがあるのは楽しいし、それを皆にも体験してほしいですね。

──ご自分で作品に使う植物を育てることもあるのですか?

 残念ながら、自分で花を育てると枯らしてしまうので、チェルシーのフラワーマーケットで見つけてくるんです。今回の傘に描いたシャクヤクやバラはもともと大好きな花なのですが、以前は純粋に花を愛でる気持ちがあったのに、「この花を分解したらきれいなパーツになるかしら」という目で見るようになってしまいました(笑)。

―─ところで、インスタグラムのアカウントに使われている「moomooi」は、どんな意味があるのですか?

 この質問、よく聞かれます(笑)。もともとmooは私のニックネームなんです。mooiはとくに意味はなくて2つのワードをつなげた字面と「ムームーイ」という音の響きが気に入ってつけたのですが、あとでmooiはオランダ語で美しいという意味があると知りました。「ムームーア」と呼ぶ方もいらっしゃいますが、皆さん好きに発音してもらえればOK! そこにこだわりはありません(笑)。