常に進化を続ける料理に、驚きや遊び心を添えてもてなす

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高坂地鶏の胸肉とモモ肉を使った「よだれ鶏」。上に白レバーのパテがのる。カマチ陶舗(佐賀県武雄市)によるオリジナルの器で、卵の殻をイメージしている。器も、料理を構成する大切な要素だ。

 看板メニューである「よだれ鶏」は、バージョンアップを重ねながら7、8年作り続けている逸品だ。生産者と83日という飼育日数まで細かく相談している丹波の高坂地鶏の風味に合わせ、30種類以上の調味料や香辛料を配合している。ナッツは、ピーナツとカシューナッツの2種。パクチーを散らして、仕上げに白レバーのパテを添えれば完成だ。複雑なのに、まとまりのある味わいが後をひく。

「もともと自分が好きな料理だったので、“おすそわけ”の気持ちから作り始めました」と振り返る齋藤さん。実は、この一皿は完結せずに次の料理に続くので、そこはぜひ実際に訪れた際のお楽しみにしていただきたい。紹興酒のバリエーションも豊富で、飲み比べをすることもできる。

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冷菜として提供される「おこげ」。口に運ぶと、雲丹のプリン、雲丹、キャビアの風味が口の中でなめらかに広がる。料理は、共にディナーコース(¥10,000~)の一例。

「おこげ」というメニュー名で提供されるこちら。一般的なカリカリのおこげに熱々のあんをかける料理を想像していると驚かされるだろう。よく見ると、雲丹と殻の間に、竹炭を練り込んだチップス状の上品なおこげが忍んでいる。中国料理でおなじみのメニューも、齋藤さんの手にかかるとこう仕立てられるのだ。

「イチリン ハナレ」を訪れると、チーム力の素晴らしさにもハッとさせられる。スタッフが店や鎌倉という土地に愛情をもって働いているからだろう。単に食するだけでなく、新たな体験をすることができる一軒。ここでしか味わえない料理という意味でも、あえて“ハナレ”と名付けている意味がある。

イチリンハナレ
住所:神奈川県鎌倉市扇ガ谷2-17-6
TEL:0467-84-7530
営業時間:11:30~15:00(L.O.13:00)、17:30~22:30(L.O.20:00)
定休日:月曜、臨時休業あり
ホームページ:https://whaves.co.jp/ichirinhanare/
※価格はすべて税別・サービス料なし