Chez Kentaro(シェ・ケンタロウ)
北鎌倉らしさを表現するフランス料理を追求

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北鎌倉駅から徒歩1分。通りから少し入り込んだ場所にあるエントランスを入って進むと、和と洋のテイストが心地よく共存するメインダイニングが広がる。

 これまで大船で営んでいたフランス料理店「シェ・ケンタロウ」が、2017年12月に北鎌倉に移転。広々とした店内は、北鎌倉という土地のイメージを大切に、床の間や障子など日本の伝統文化を随所に感じることができる。ゆったりとテーブルが並ぶメインダイニングのほか、個室も完備。大きな窓越しに広がる緑豊かな景色が、ゆったりとした時間を演出してくれる。テーブルにセッティングされた器やカトラリーも、和と洋がバランスよく共存。休日にはウエディングパーティが行われることも多いそう。

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シェフの鈴木謙太郎さん。1977年、福島県生まれ。「ミクニマルノウチ」、「葉山ホテル音羽ノ森」を経て2006年渡仏。帰国後、「葉山ホテル音羽ノ森」料理長を経て、2009年に独立。

「40歳を機に、北鎌倉という自分の好きな場所に移転することを決めました。賑やかな鎌倉駅周辺に比べ、北鎌倉は神社仏閣が点在することもあって静かですね」と語るのは、シェフの鈴木謙太郎さん。自身の独立店として大船に店を出したのは、およそ10年前の2009年のこと。大船では、クラシックなフランス料理を提供していたが、移転後はフランス料理の基礎を大切にしながらも、自身の感性を存分に投影し、自由度の高い料理を提供するようになったそう。

培ったフランス料理の技に、和のテイストをプラス

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その日の入荷によって内容も仕立ても変わる「ブイヤベース」。この日は、金目鯛、ヒラメ、イサキ、穴子、ホタテ、海老など。タラとジャガイモで作るブランダードを添えて。

 シグネチャーの「ブイヤベース」は、鈴木さんのフランスの修業先である南仏の「オーベルジュ・ラ・フニエール」のレシピによるもの。金目鯛は低温で蒸し、イサキはポワレにし、といった具合に、素材ごとに調理法を変えている。場合によっては、オリジナルのマリナードで一晩マリネしてスープで煮込むことも。スープは三崎港に水揚げされた小魚をブツ切りにして煮込み、丁寧に裏ごししたもので、甲殻類は使用していないのが特徴だ。

 ゲストの目の前でスープを注ぐプレゼンテーションにも期待が高まる。皿の手前側には、ニンニクとサフランを使ったルイユソースが添えられているので、味の変化を楽しむこともできる。最後には、焼きおにぎりを加えてリゾット風にするのがこちらのスタイルだ。相性のいいロゼワインと共に味わっていただきたい。

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オードヴル2品目で登場する夏らしい一皿。「横山さんの鰻、フォアグラ、水茄子、フルーツトマト」。料理は共に、ディナー「シェフのおまかせコース」(¥10,000)からの一例。

 鹿児島県産の完全無投薬の「横山さんの鰻(泰正オーガニック鰻)」を白焼きに、フランス産のフォアグラをポワレにして、季節感ある野菜とあわせた一皿。一見、優美なフランス料理だが、わさびを添えるなど日本らしさも随所にちりばめられている。「フランス料理の基礎は崩さず、和のエッセンスをプラスしたアプローチをしています」と鈴木さん。

 ドリンクは、ワインペアリング、ロイヤルブルーティーのノンアルコールペアリング、ミックスペアリング(いずれも料理にあわせた計5種類 ¥6,000)を用意。食後には、コーヒー、紅茶、ハーブティーのほか、シェフがたてる抹茶を選ぶことができる。ぜひ情緒ある北鎌倉で、ゆったりとした食事を。

Chez Kentaro/シェ・ケンタロウ
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内407 北鎌倉門前1F
TEL:0467-33-5020
営業時間:11:30~L.O.13:30、18:00~L.O.20:30
定休日:火曜、第3水曜
ホームページ:http://chezkentaro.com/
※価格はすべて税別・サービス料10%別

Photos:Shinsuke Matsukawa Text:Yui Togawa Edit:Mizuho Yonekawa

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