果実を思わせる、香り爽やかな「手取川 純米大吟醸 Kasumi」

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「手取川 純米大吟醸 Kasumi」720ml¥1,800

 石川、福井、岐阜、富山の4県にまたがる霊峰白山にかかる霞をイメージしたにごり酒。瓶を傾けると、底に溜まった澱がゆっくりと対流する様子が涼しげだ。酒器に注げば、優しい吟醸香がほのかに漂う。ライチとグレープフルーツを合わせたような穏やかな爽やかさのなか、甘みと苦みが交わり、余韻には酸を感じる。乾杯酒にも食中酒にも最適で、高温多湿の夏場に、身体に溶け込むようにすっと消えていく。

 1870年創業の吉田酒造店は、「手取川」と「吉田蔵」の2つの銘柄を主軸に展開。前者は山田錦をメインに醸し、後者は地元産の米や石川の酵母で仕込む“オール地物”をコンセプトにしている。近年では、6代目の吉田泰之さんが手掛ける「u yoshidagura」シリーズも話題。ビオワインと間違えてしまいそうなビジュアルだが、伝統に敬意を表した造りでテロワールを表現、幅広い層を虜にしている。


吉田酒造店
石川県白山市安吉町41
TEL: 076-276-3311
http://tedorigawa.com/

日本一柔らかい水で醸す「月山 涼夏 純米吟醸」

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「月山 涼夏 純米吟醸」720ml¥1,690

 いまや夏の定番となった吉田酒造の「月山 涼夏」。透明感のある飲み口で、後から優しい芳醇さを感じるが、すっきりとしたキレで清涼感があふれる。地元島根県の酒米「佐香錦(さかにしき)」が生む心地よい酸味と、「山田錦」が持つ上品な旨みが共存。もともとは純米吟醸を発売し、その後純米が加わり、現在は2タイプを展開している。今年からラベルを一新し、左上の円は月、右下の月山の文字は蔵の近くにそびえる月山の姿を表現。円の中にも月と山が描かれている。

 吉田酒造では「日本一柔らかい水」といわれる硬度0.3の超軟水で酒造りを行っている。江戸時代、広瀬藩の歴代藩主が愛飲し「不昧(ふまい)流茶道」では最高の水とされた「お茶の水井戸」を復元したものだ。超軟水は、香りや味を引き出すという特性があるが、酒造りにおいては造り手泣かせでもある。しかし、地元に根ざした酒造りのため、扱いが難しい水で酒造りに挑戦。今年新たに手掛けた「月山 スパークリング クラウド」も夏にふさわしい、爽快な一本だ。


吉田酒造
島根県安来市広瀬町広瀬1216
TEL: 0854-32-2258
https://www.e-gassan.co.jp/