熱帯魚の舞うハウスリーフで、気軽に龍宮城体験

 わざわざ船に乗らなくても、フヴァフェンフシならビーチから海に入るだけで、たくさんの熱帯魚たちと出合うことができる。珊瑚礁が隆起してできたモルディブの島々は、島の周囲をハウスリーフと呼ばれる浅瀬が取り囲んでおり、ここに珊瑚礁が群生しているリゾートだと魚影が濃く、ビーチや水上ヴィラからいつでも気軽にシュノーケリングが楽しめるのだ。

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この日、出合った魚たち。写真左上のレッドテイルバタフライフィッシュや、左下のイエローバックフュージラーは、インド洋でしか見られない固有種。右上と右下のクマノミも、インド洋とスリランカにのみ生息するモルディブアネモネフィッシュだ。ディズニー映画で知られ、日本でも見られるカクレクマノミとは別種なので、じっくり観察したい。

 さらに浅瀬の先まで泳いでいくと、急に10m以上の水深になり(ドロップオフ)、この境目では浅瀬にいる小魚だけでなく、水深が深いところにすむ大型魚や回遊魚の群れ、運がよければウミガメやエイなどとも遭遇する。

 シュノーケルマスクとフィンをつけ、垂直に近い角度で海の底へと続く珊瑚礁の壁(リーフエッジ)を見下ろしながら泳いでいると、数えきれないほどの稚魚の群れや、イソギンチャクと共生するクマノミ、アジやタイの仲間が現れ、その色とりどりの姿に時がたつのも忘れてしまった。

海中のスパで、魚たちにも癒やされる極上マッサージ

 熱帯魚が舞う世界初の「水中スパ」として、これまでもフヴァフェンフシを代表する存在だったスパも、今回のリニューアルで生まれ変わった。

 トリートメントはまず、水上にあるスパエントランスで、マッサージで使うオイルを選ぶことからスタート。ラベンダーやカモミール、ベルガモットをブレンドした心安らぐ香りの「リラックス」と、ユーカリやバジル、ローズマリーを使った爽やかな「バイタリティ」の2種から、私は後者を選んだ。

桟橋の先にある、水中スパへの入り口。ここから6mの階段を下り、海の中にあるスパルームへ。
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 その後、いよいよ海中へ。水深6mまで細い階段を下りると目の前に広がるのが、白を基調にしたスパルーム。この「パール」と名づけられた水中トリートメントエリアも、ドラマティックなドレープを描いた天井など、インテリアが一新されている。円形の室内を青い海、色とりどりの珊瑚礁、そして魚だちががぐるりと取り囲む様子は、現実離れしていると感じるほど、まさに圧巻の光景だ。

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まるで水族館の中のようなスパルーム。でもここは天然の海の中なので、魚の種類も多く、時折大きな魚の群れが通り過ぎることも。
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カラフルな珊瑚と熱帯魚に囲まれて施術を受けていると、海の中をたゆたう魚になったような気分に。

 ガウンを脱いでベッドに横たわると、海底でマッサージを受けているような不思議な感覚になる。今回のリニューアルではスパメニューも新しくなり、ロンドンの「Pure Massage」や世界的なフェイシャリスト「Teresa Tarmey」と提携した、セレブリティたちにも人気のトリートメントが堪能できるようになった。静かに的確にマッサージを行う、スタッフの施術レベルの高さも印象的だった。

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〈左〉施術が終了したら、奥にあるデイベッドのコーナーでジンジャーテティーを飲みながらリラックス。〈右〉今回のリニューアルで天井やインテリアがより華やかに生まれ変わった。

 水中だけでなく水上にもスパルームはあり、ここでは施術中、ベッドにうつ伏せになると、ガラステーブルから水中を眺められるようになっている。また新メニューとして、ビーチ沿いに設えたテント内で、ミネラルたっぷりのスクラブマッサージを行い、その後、海水で洗い流すというモルディブらしいコースもスタートしたそうだ。

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水上のスパルームはグレーの壁面やソファがモダンな印象。開放感があり、くつろげる。
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水中スパの中で、朝食を用意してもらうことも可能。色とりどりの熱帯魚に加え、突然、ものすごいスピードでマグロが通り過ぎたりするので、会話も盛り上がるはず。