「コラーゲン=美肌のもと」というけれど、一方で「食べても肌には到達しない」「塗ってもあまり効果がない」という話を耳にしたこともあるはず。コラーゲンとはいったい何なのか、そして「コラーゲンが効果的に浸透する」と美容クリニックで人気の「エレクトロポレーション」とはどんな仕組みなのか……いまさら聞けない、美容医療の基礎知識を掘り下げる。

そもそも、コラーゲン、ヒアルロン酸って?

[画像のクリックで拡大表示]
[画像のクリックで拡大表示]

 上左の棒グラフは、20~40代女性100人に聞いた「今後摂ってみたいスキンケア成分」。1位がコラーゲン、2位がヒアルロン酸となっている。でも、同じ女性たちに「普段の生活の中で、ヒアルロン酸、コラーゲンを効率的に摂取できているか」を聞いてみると、「摂取できていない・摂取方法がわからない」という人が82%を占めている。「興味はあるけれど、実際には摂取できていない」のが実情のようだ。

 そもそも、コラーゲンとはタンパク質の一種で、人体を構成する大切な成分。人の体は約20%がタンパク質でできており、そのうち約30%をコラーゲンが占めているといわれる。コラーゲンは現在発見されているだけで28種あり、臓器や骨など体全体に存在する。皮膚にあるコラーゲンはそのうち9種類で、人体のコラーゲンの40%を占める。

 つまり「コラーゲンは肌にいい」というのは間違いではないが、コラーゲンの働きの一部を表しているにすぎず、そもそも皮膚と関係がないコラーゲンも多く存在する。また、コラーゲンたっぷりの食品を食べたからといって、消化中にいったんアミノ酸に分解されてしまうし、コラーゲンは内臓や骨でもたくさん使われるので、肌まで到達するのは簡単ではないのだ(ただし臓器や骨のためにもなるので、女性のタンパク質摂取不足が指摘されるいま、良質なコラーゲンは健康のためにも積極的に摂取すべきだとは思う)。

[画像のクリックで拡大表示]

 そして実際、コラーゲンがどのように肌で働くかというと……皮膚のコラーゲンの80%程度を占める「Ⅰ型コラーゲン」は線維構造をしており、肌の弾力をつくる。5~10%の「Ⅲ型コラーゲン」は赤ちゃんのうちに多く存在するので「ベビーコラーゲン」とも呼ばれるが、傷を治したり細胞の成長を助ける働きがあるといわれる。そして絶対量は少ないけれど「Ⅴ型コラーゲン」はコラーゲンを束ねて線維を強化し肌にハリを与え、「Ⅳ型コラーゲン」は表皮と真皮の間の基底膜を構成して表皮の厚みを増す。アンカーのような形状で表皮と真皮の間をつなぐ「Ⅶ型コラーゲン」もハリをアップする働きがあるので注目だ。

 このようにコラーゲンは、肌の弾力やハリをさまざまなかたちでつくる。そしてそのコラーゲンをサポートするのがヒアルロン酸だ。線維芽細胞でつくられるヒアルロン酸は、ゼリーのような形状をしたムコ多糖類で、コラーゲン繊維の隙間を埋め、肌に潤いとハリをもたらす。その保水力はヒアルロン酸1gで6リットルの水を抱え込むほどだ。

「だったら、ハリ不足や乾燥が気になるいま、コラーゲンやヒアルロン酸を肌に直接塗って摂取したい!」と誰もが思うはず。でもここで壁となってしまうのが、肌の「ラメラ構造」だ。