肌の「ラメラ構造」が、コラーゲン浸透のハードルに

[画像のクリックで拡大表示]

 私たちの肌の角質層は、脂質と水分が重なり合った「ラメラ構造」をしているというのは耳にしたことがあるかもしれない。この幾重にも及ぶ層構造のおかげで、肌はウィルスやばい菌など、外部からの異物が侵入するのを防いでいる。

 ただこのバリア機能は、私たちが「浸透させたい!」と思うものを吸収させない働きがあるのも事実。特にコラーゲンやヒアルロン酸は分子が大きいため、そのまま塗っても、まず吸収されないのだ。だから化粧品メーカー各社は、低分子化やナノカプセル化など、コラーゲンやヒアルロン酸の分子をいかに小さくするかという研究を重ねている。

iPS細胞にも使われる「エレクトロポレーション」が、コラーゲン摂取の鍵

 一方、美容医療やクリニックでは、それとは全く違うアプローチでコラーゲンを浸透させる「エレクトロポレーション」が人気を集めている(参考記事:鍼と電気の「穴あけ美容」を体験)。

 これは角質層に電位パルスを与えることで、ラメラ構造を一時的にゆるめ、浸透のための通り道をつくるというもの。「イオン導入」のパワーアップ版と紹介されることも多いが、プラスとマイナスのイオンの差で水流をつくり、美容成分を肌奥まで「流す」イオン導入に対し、エレクトロポレーションはラメラ構造の中に「道をつくる/穴を開ける」ため、仕組みが違うし、イオン導入との併用も可能なのだ。

 実は、エレクトロポレーションのこの「穴を開ける」技術は、細胞に穴を開けて遺伝子を注入するという、iPS細胞をつくる際にも活躍している。こうした新しい技術を活用することで、いままで無理だと思われていたケアが可能になり、より高い美肌効果を生み出しているのだ。

バックナンバー

いまさら聞けない美容医療――Vol.1 「RF」と「超音波」って?

Text & Edit:Mizuho Yonekawa