女神がすむという山頂で眺める、日の出に恍惚

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 ハワイ諸島の最高峰、マウナケア。約4500年前に噴火して以来、静かに佇むその山頂では、美しい日の入りや日の出を見ることができる。標高4205mと富士山よりもずっと高い山なので、途中で1時間ほど休んで気圧の変化に体をならさなければならないが、山頂まで車で行けるので、体力がない人も安心だ。

 深夜2時頃にホテルを出発する日の出ツアーでは、日の出前に見られる星空の美しさも圧巻だった。マウナケアでは地球上で見られる星の80%が見えるといわれており、季節と時間によっては南十字星と北極星が同時に観測できることもあるという。大陸から遠く離れたハワイ島は空気がクリアで街灯の数も制限されているので、世界有数の天文ショーが楽しめるのだ。その後、雲海を徐々に赤く染め、静かに昇っていく太陽の美しさは、まさに感動。自然と厳(おごそ)かな気分になる。

※ハワイ語で「白い山」という意味をもつマウナケアの山頂は、冬期はスノースポーツができるほど寒く、年間を通して気温は摂氏0度以下。ダウンジャケットや手袋を貸してくれるツアーも多いが、帽子や靴下など、寒さ対策を万全にして訪れてほしい。
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〈左〉マウナケアの山頂には日本の「すばる」をはじめ11カ国の天文台があり、世界有数の天文観測所となっている。〈右〉火山からの堆積物でゴツゴツした山肌を、朝日がピンク色に染めていく。

ワインのように、テロワールで変わるコーヒー

 ハワイ諸島の土産の定番といえば、コナコーヒー。でも、本当にコナコーヒーと呼んでいいのは、本来はハワイ島のコナ地区で育てられたコーヒーだけで、「ぜひ本物を味わってほしい」とコナの人々は口を揃える。

 気温や湿度、昼夜の寒暖差など、コナにはコーヒーの栽培に向いている条件がいくつもあるが、なかでも重要なのが、地表の下数センチのところにある、溶岩土壌だという。メインで育てられているのは、アラビカ種のティピカだ。酸味があり、爽やかな味わいのぶん、産地で鮮度がいいものを飲むと、その美味しさに驚く。コナではそれぞれが個性的なコーヒー農園を訪れるのもおすすめだ。コナコーヒー農園が多く集まるフアラライ山の中腹には自然も多く、訪れる途中で野生化した七面鳥を目にすることも。

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実際にコーヒーが育つ様子や豆の選別、焙煎工程が見られるツアーもさまざまな農園で行われている。

 このコナ地区のコーヒーだけでなく、フォーシーズンズリゾート フアラライではハワイ島の産地ごとのコーヒーの飲み比べをし、スウィーツとのマリアージュが堪能できる「コーヒーテイスティング」が行われている。この日、私が試したのは3種。まず、ハワイ島で最初にコーヒー栽培が始められたという北部のハマクアのもの。ここは雨が多く降る地域で、ティピカとカツーラの2種をかけ合わせたコーヒーは、根がより深部まで育ち、土壌のミネラルをしっかり吸収しているという。酸味と甘みのバランスがよく、アップルやピーチのような果物の香りを感じさせた。

 そして300以上の農園があるコナから、ミディアムローストのものを。雨が多いと甘くなり、少ないとアーシーでミネラルを感じさせるようになるというコーヒーだが、2017年のコナは降雨量も日照も理想的だったとのことで、バランスのいい味わいだった。さらに、南部のカウからは、新しいブランドのコーヒーを。ここは溶岩地層が古い農園だそうで、ナッツのような香ばしさと強い酸味を感じさせた。同じ島、そして豆の種類もほぼ同じなのに、土壌の影響を強く受け、驚くほど異なったフレーバーをみせるコーヒーの繊細さに驚く体験だった。

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フォーシーズンズリゾート フアラライのテイスティングでは、コーヒーごとにマドレーヌやヌガーなど異なるスウィーツが供され、一緒に味わうことで重層的に広がる酸味や甘み、そして深みが楽しめた。

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