蕎麦おさめ
野趣あふれる在来蕎麦に、旬の演出を添えた季節限定の一杯

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夏季限定メニューとして登場する「冷かけ 賀茂茄子と生湯葉」(¥1,800)。大きな賀茂茄子は、一度揚げびたしにしてから一晩寝かせて味をなじませている。9月末頃まで提供予定。

 立派な賀茂茄子の上に、湯葉と木の芽がのった涼やかな新作「冷かけ 賀茂茄子と生湯葉」。茄子に箸を入れると、隠れていた刻んだ茗荷と分葱(わけぎ)が現れる。「通常、上にのせることが多い薬味ですが、蕎麦としっかり絡むよう茄子とつゆの間に忍ばせました」と話すのは、店主の納(おさめ) 剣児さん。味のしみこんだ茄子とまろやかな生湯葉のコントラストもまたいい。

「蕎麦おさめ」の特徴は、在来種の蕎麦を使用していること。自家製粉している微粉と粗挽きの2種類を絶妙な配合で合わせ、十割に仕上げた味わいは実に滋味深い。この日は、長崎県の対馬の在来種を使用したもの。蕎麦つゆは、かけ汁は宗田節と鯖節のブレンドで、もり汁は枕崎産の本枯節と荒節をブレンド、いずれもキリッとした江戸前だ。

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店主の納 剣児さん。1988年、神奈川県生まれ。専門学校を卒業後、都内の老舗ほか、神楽坂「東白庵かりべ」や市ヶ谷「大川や」などで研鑽を積む。

 店主の納 剣児さんは、洋食のオーナーシェフだった父親の影響もあり、幼いころから料理人の道を志していた。専門性の高い料理という理由から蕎麦を選ぶと、すぐに修業をスタートし、現在ではこの道10年になる。自身の独立に際して選んだのが、品種改良や交雑していない日本古来の在来蕎麦。その土地で昔から栽培され続けてきた小粒で濃厚な風味が特徴の希少な品種だ。現在、長崎県の対馬在来と、長野県の乗鞍在来を中心に福井県の丸岡在来や福島県、鹿児島県、鳥取県など日本全国の在来種を扱っている。そこから、その日の状態を見て2~3種類を選んで打っている。

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