恵比寿 米ル
個性豊かな5品種をラインアップ

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5品種のお米から選ぶ「土鍋ごはん」。写真は3人前。品種は時期によって随時替わり、新米は9月から順次提供予定。料理は「米ル おまかせ コース」¥5,980のみ。

 お米をメインディッシュにした和食店「恵比寿 米ル」。メニューはおまかせコースのみで、炊き立ての白米を堪能できるよう考えつくされている。季節の食材をふんだんに盛り込んだ料理に、お米は5品種から選ぶスタイル。丁寧に品種の解説が書かれているので、お好みの品種が見つけられる。

 お米は玄米で仕入れて、必要な量だけをその都度自家精米。優しく研いだお米は、天保3年創業の伊賀焼、長谷園の「かまどさん」を使って炊き上げている。

 今年の新米は、佐賀県産の「七夕コシヒカリ」や、茨城県産の「一番星」などを扱う予定。「七夕コシヒカリ」は適度な粒感で、少し柔らかめ。粘り、艶、味わいのバランスのよさが特徴だ。一方「一番星」は、一般的なコシヒカリよりもあっさりとした味わい。同じコシヒカリの新米でも、それぞれ違った個性を持っているのが楽しい。今年は天候の影響もあり、新米の入荷が遅れているそう。9月から徐々に切り替わり、10月に入ってから出そろう予定。

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店主の江越敏明氏。1978年、佐賀県生まれ。「炊き立てのご飯を絶妙なタイミングで、最善の状態で食べてもらえるよう、提供時間にも味付けにも気をかけています」。

「お客様に提供するお米は、お米マイスターのいるお米屋さんと相談した後、実際にスタッフみんなで食べ比べをしてから決定します」と話すのは、店主の江越敏明さん。旨味、甘み、粒の大小、粘り気など、5品種に個性の幅が出るように選んでいるそう。盛り付ける際には、かき混ぜずにそっと一文字で空気が入らないようにしゃもじを入れる。2膳目は、さらに蒸らされることで、また違った味わいを楽しむことができる。

「ご飯がメインディッシュ」のお品書き

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この日の「焼き魚」は、愛媛県産の甘鯛をしっとり焼き上げ、皮目を香ばしく揚げたもの。いくらと青海苔のソースを添えている。仕入れによってマナガツオなども登場する。

 おまかせのコースは、前菜、八寸、旬のお造り、三点盛、茶碗蒸し、和サラダ、汁椀、煮花(にえばな)、季節のかき揚げ、焼き魚の後、土鍋ごはんへと続く。「煮花」とは、お米を土鍋で炊く間、ちょうど煮えてご飯に変わる頃をいい、水分を多く含んで、風味高く、甘みが強い。日ごろ味わうことのない状態のお米は、新たな味わいと食感に驚かされるに違いない。

「焼き魚はご飯の炊き上がりに合わせて提供しています。甘鯛は、食べ疲れしないよう、淡い味わいにして、ソースをご飯にかけて召し上がっていただくことも想定しています」と江越さん。そして、ご飯のお供として、「出汁巻玉子」、「鳥そぼろ」、「海苔の佃煮」、「ちりめん山椒」が並ぶ。これだけでも充分満足できる内容だが、極上のご飯をさらに美味しく味わえるよう、追加メニューも多彩に用意。「焼きしゃぶ」(¥1,180)、「豚しょうが焼き」(¥580)、「自家製カレー」(¥480)などを目当てに訪れるゲストも多いとか。

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ゆったりと広い間隔で並ぶカウンターは8席。他はすべて個室になっており、2名用が2部屋、4名用が3部屋、6名用が1部屋ある。

 2017年8月に恵比寿にひっそりと誕生したこの店には看板がなく、ビルの地下1階にある扉を開けると、壁に飾られた稲穂がまず目に入る。店内は伝統的な黒漆喰の空間が広がり、アンティークの飾り棚や天井から下がるレトロな電球など、大正モダンの雰囲気が漂う。

 カウンターは、白木無垢の迫力のある一枚板。数寄屋造りのテイストに、京都にいるような錯覚を覚える。充実した個室は、黒漆喰と白漆喰の2タイプがあり、プライベートでもビジネスでも重宝しそうだ。ご飯の美味しさを再認識しに、ぜひこの季節に訪れたい。

恵比寿 米ル
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-16-7 HAGIWARA BLDG.7 B1
TEL:03-6416-9637
営業時間:17:00~24:00
定休日:無休
ホームページ:http://www.nakameguro-iguchi.com/
※価格はすべて税別・サービス料10%別

Photos:Shinsuke Matsukawa Text:Yui Togawa Edit:Mizuho Yonekawa

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