歴史とエルテ作品が溶け込む贅沢な空間

 螺旋階段に圧倒されながらも、エントランスホールの柔らかな光に歓迎を受ける。それもそのはず、元は千葉家のダイニングだったため、家族の団欒(だんらん)の場として使われていた。中央にはエルテの花器が鎮座。シャンデリアと絶妙にマッチしている。

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円形にくりぬかれた天井が暖かさを演出するエントランスホール。
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〈左〉ウエイティングルームでは、大正時代からのフローリングや調度品に注目。 〈中〉結婚祝いとして徳川家から贈られたというシャンデリア。 〈右〉ウエイティングルームに飾られた八角形のシャンデリアも、大正アンティーク。

 続くメインダイニングは、昔は中庭だったという面影を残す石張りのフロア。窓の外には八角形の離れ(現在は個室として使用されている)が見え、敷地の広さを物語る。

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〈左〉天窓から日差ざしが降り注ぐメインダイニング。 〈右〉贅沢なスペースの中庭。
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メインダイニングの脇から個室へ向かう回廊には、たくさんのエルテ作品(中・右)が飾られているので、歩きながら楽しみたい。

濃密な世界が広がる会員のみのラウンジ&屋根裏

 重厚でありながら明るい雰囲気の1階をあとにし、2階へ。ここはメンバーズオンリーというだけあり、より親密なムードが漂う。ベランダだった場所を改装したラウンジは、壁と柱にイタリアンチーク材を使用し、サザエとアワビの貝殻を埋め込んだテラゾー技法を取り入れた床材など、希少性とエルテの作品が見事に融合する特別な空間だ。さらに上階にある屋根裏部屋は、シガーを嗜(たしな)むことができる大人の社交場。建物の屋台骨が内側から見られるという、建築好きにはたまらない仕掛けがあり、薄暗い空間にエルテの作品が浮かび上がる、なんとも粋な部屋である。

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エルテの絵画やガラスの花器などをゆっくり鑑賞できるラウンジ。
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〈左〉大人たちの秘密基地、屋根裏部屋。 〈右〉尖塔の内部構造を間近で見られる。しっかりとした木組みに感嘆。