明日香:クルトは、いつからシャンパーニュ造りをしているの?

クルト:実は、私の妻が4代目当主の娘なんです。僕は、ドイツ系のフランス人でパリ生まれのパリ育ち。シャンパーニュとは無縁の環境でした。妻のマリオンとは、1998年、17歳のとき、当時通っていたホテル学校で出会いました。その後、2007年からマリオンの母である4代目の後を継ぎ、本格的なシャンパーニュ造りを始めました。ルプルー・プネのフランソワと同じ感じ( Vol.2 参照)ですね(笑)。そしてその2007年に収穫したブドウで造ったシャンパーニュが、私たちの最初のキュヴェになります。

明日香:先日、まさにそのフランソワさんから、シャンパーニュ出身でない方がドメーヌを継ぐのはとても珍しい、と聞いたのですが、ここにもいた(笑)。

クルト:ははは、ここにもいます。でも、それはたまたまで、本当に珍しいんですよ! 似たような境遇にいることもあり、実はフランソワとはかなり仲がいいんです(笑)。

明日香:シャンパーニュ造りはどのようにして学んだのですか?

クルト:2006年、家業を継ぐ前に、1年間アヴィーズにあるワイン醸造学校に通って、基本的なワイン造りについて学びました。その翌年から実際に畑に出て、醸造をしながら実践のなかで学んでいます。今も毎日、日々是勉強!

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プルミエ・クリュ、ヴェルテュ村のブドウ畑。シャルドネのブドウの木が、見渡す限り広がっている。

明日香:ぺルネ・エ・ぺルネの畑について教えてください。

クルト:シャルドネの産地として有名な、コート・デ・ブラン(白い丘という意味)地区に主に畑を持っています。なかでも、プルミエ・クリュで格付け95%の「ヴェルテュ」の畑は6ha、グラン・クリュ「ル・メニル・シュル・オジェ」の畑は0.5haです。また、ピノ・ノワールの産地として有名な、モンターニュ・ド・ランス(ランス山の意味)地区のグラン・クリュ「アンボネ」と「ブージ」に1.5haの畑があります。ブドウの割合としては、95%がシャルドネで、5%がピノ・ノワールです。
 今一緒にいる、このヴェルテュの畑は東向き、アンボネとブージの畑は南向き。いずれもとても日当たりのよい畑です。また、いずれの畑も石灰質土壌なので、ミネラル豊富なブドウが育ちます。ほら、ここの土を見てください。畑のそこらじゅうに白い土の塊や小石などがあるでしょう? これが石灰です。

明日香:本当だ!(土を手に取ってクンクン)土からも、チョークのような香りがしてくる。このミネラル感が、シャンパーニュに溶け込んでいるんですね。

クルト:今ちょうど収穫の最後なので、せっかくだから、このシャルドネを味見してみない?

明日香:えー、うれしい!! 収穫の、まさにワインになるときのブドウを味見する、という体験なんてなかなかできないから。(口に含んで)ワイン用のブドウなのに、普通に食べて美味しい~! ほのかな甘みが最初にきて、そのあとキレイな酸味を感じます。7月に来たときは、まだブドウの実の大きさも今の半分ぐらいだったし、甘みが少なくて、酸っぱかった……。

クルト:あのときの明日香は、今みたいにもう一個食べたいなんて言わなかったね(笑)。収穫のタイミングを決めるのは本当に難しいんだけど、やはり最後はブドウを食べながら決めます。今食べたブドウのように、甘すぎず、でも酸っぱすぎない、ここがポイント!

明日香:なるほど。話には聞いていましたが、実際に食べて本当によく分かりました。

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