社会主義国でありながら、ドイモイと呼ばれる市場開放路線を続け、近年はめざましい発展をとげているベトナム。以前からヘルシーな料理や刺繍などの雑貨類は日本人女性の人気を集めていたが、変化し続けている今こそ、その勢いや魅力を体感したい。今のベトナムらしさを感じる、とっておきのデスティネーションを前後編で紹介する。

 日本の協力により初の地下鉄のオープンを間近に控えるなど、ものすごいスピードで発展を続けているホーチミンシティ。その中でベトナム唯一の「六ツ星」と評されているホテルが「ザ・レヴェリーサイゴン」だ。

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想像をはるかに超える豪華さでゲストを迎える「ザ・レヴェリーサイゴン」7Fのロビー。鎮座する時計は「BALDI(バルディ)」に特注したもので、重さはなんと1トンもあるといい、壮麗な細工に目を奪われる。

 香港出身でベトナム人の妻と結婚、不動産投資やホテル経営で成功したというオーナーは「これからベトナムが海外に認められていくためには、外資系ではなくオリジナルの、この上なくラグジュアリーなホテルが必要」と考え、2015年にオープンさせた。ホーチミンの中心部、1区のドンコイ通り沿いに位置し、ホテルの中に一歩足を踏み入れた瞬間、豪華なシャンデリアと繊細なモザイク、大理石がつくり出す圧倒的な世界観に息をのむ。

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ロビーの壁面を彩るのは「Cicis(シチス)」の繊細かつ華やかなモザイク。「Colombostile(コロンボスティール)」にオーダーしたソファは、世界に2脚のみしかない特別なもので、こことマイケル・ジャクソンが所有していたものだけ。
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1Fのエントランスのシャンデリアは「VG New Trend(VG ニュートレンド)」。LEDを使った極彩色の輝きに圧倒される。

 ホテル中を埋めつくすように彩るのは、ジョルジェッティやヴィジオネア、コロンボスティール、カッシーナなどイタリアの最高級ブランドの家具やシャンデリアだ。「イタリアで一堂に揃うことはまずない」という豪華な顔ぶれを、3週間ごとにイタリアを訪れて揃えていき、船便で送り続け、なんと6年かけてオープンにこぎつけたという、オーナーの執念にも近い熱情が生み出したホテルだ。