ヨーロッパでデビューし、凱旋帰国した「SENSAI」と、120年以上前から、暮しを豊かにする竹製品をつくり続ける「公長斎小菅」。世界からリスペクトされるブランドのリーダーが考察する、日本的な美と匠の技とは。

伝統的なものが日常に残る日本はコンテンツの多い国。

福田陽介さん
カネボウ化粧品マーケティング部門SENSAIグローバルブランドマネージャー
1969年北海道生まれ。1992年カネボウ化粧品入社。国内の営業、国際マーケティング経験を経て、1999年より欧州赴任。欧州拠点でのSENSAI市場開拓に取り組み、2019年より現職。アジア導入プロジェクトをリードする。
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小菅達之さん
公長斎小菅 代表取締役副社長
1981年京都生まれ。2003年関西大学商学部を卒業し、商社に勤務した後2005年に株式会社公長斎小菅に入社。以後、全国の高級旅館・ライフスタイルショップなど新規開拓を担う。2010年常務取締役に就任後、商品企画・PR・販売など総合的なディレクターに。
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──日本の感性や美意識が、近年世界でも注目されています。その理由はどこにあると思いますか?

福田さん(以下敬称略)「私は99年に英国に赴任し、以来時期を変えて3カ国を回りましたが、日本に対する関心は高まっていますね。きっかけはお寿司に代表される食文化だったかもしれません。漫画も日本ブームを押し上げ、Jビューティも話題を集めています。興味を持った人たちがインターネットによって深く広く情報を手に入れられる時代。文化を入り口に、日本の美意識や精神性もリスペクトされるようになったのでは?」

小菅さん(以下敬称略)「日本は、食にしても着物にしても、伝統的なものが日常のものとして残っていて、コンテンツがたっぷりある、とても“濃い”国。ものづくりの世界では、よりよい物を作ろうとするクラフツマンシップが受け継がれていて、末端の仕事を担う人まで同じ精神で製作している。AIの時代だからこそ、人の手によって生み出される価値、可能性が見直されている気がします」

福田:「会社や組織の中で人を育成し技術を伝承することも日本文化の強みのひとつ。流動性がないのは負の側面だけでなく、メリットもありそうです。わかりやすいのは料理の世界。欧米は店を短期間で移りながらステップアップする傾向が強いが、日本はひとつの店で長く修業しながら成長する料理人が多いように思います。それもクラフツマンシップがしっかり伝承される理由ですよね」

──それぞれのブランドが世界の市場で評価されたポイントは?

福田:「SENSAIの場合はとにかく品質の良さです。ヨーロッパのお客様からは、“繊細な日本の美意識を体現しつつ、ブレイクスルーのテクノロジーを持つイノベーティブで高品質なブランド”という声をいただいております」

独自開発の保湿成分・サクラCPX※1を配合した、SENSAI最高峰のエイジングケア※2シリーズ。やわらかく深みのあるフレッシュ・フローラル・アンバーノートが、ケアするたびに幸福感で包み込む。左から、とろりと濃密な感触で心地よく溶け込み、潤いで満たす化粧水。もっちり吸いつくようなハリと輝きを与える。センサイ UTM ザ ローション s 125ml ¥26,000 こっくりリッチな使用感でのび広がりスッと角層に浸透し、ベタつきを残さない至福のテクスチャー。希少なコメヌカエキスなどの保湿成分が乾燥ダメージを防いで、見ても触れても美しいふっくら弾むシルキィなハリ肌に。同 UTM ザ クリーム s 30ml ¥58,500/ともにSENSAI(カネボウ化粧品)
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肌の凹凸をフラットに整えメイクくずれを防ぐ下地。フレッシュな透明感を仕込んでくすみをカバーし、ふわっと発光する仕上がりに。センサイ CP ブライトニング メイクアップ ベース SPF12 30ml ¥7,500 クリーミーでなめらかなテクスチャーがピタッと密着。悩み多き肌に寄り添うカバー力がありながら、艶やかであくまでナチュラルなシルクスキンに仕上がる。同 CP クリーム ファンデーション SPF15全6色 30ml ¥9,000/ともにSENSAI(カネボウ化粧品)
※1 保湿成分:サクラエキス(ソメイヨシノ葉エキス)、アーチチョーク葉エキス、メチルセリン、カキョクエキス、アマモエキス、真珠エキス(加水分解コンキオリン)
※2 年齢に応じた潤い・ハリ・やわらかさ・艶のお手入れのこと
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小菅:「竹は世界中に生えられているのですが、ものづくりに使われるのはアジアの竹で欧米の竹は使いにくい。特に日本固有の真竹という品種は独特のツヤや繊維な粘り、独自の加工で出る表情があります。“竹がこんな形になるの?” “黒く染めたカゴは見たことない”と驚かれることは多いです」

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公長斎小菅の創業は1898年。東京・日本橋に竹製品を専門に扱う問屋「小菅商店」として誕生。1904年のセントルイス万博、1910年の日英博覧会に出品も。1949年に京都に拠点を移し、独自の意匠開発を始め実用製品も多く手掛ける。2011年には、5代目達之さんが京都・三条河原町に初の旗艦店をプロデュース。外部デザイナーや異業種とのコラボレーションで新たな可能性を拓く。 1:1950年頃、謡曲「高砂」の一節からインスピレーションを得て製作した四海波籠かご。独創的なデザインだけでなく、底編みから縁の仕上げまでひと繋ぎなった生産性の高い作り。 2:現在販売中の、四海波籠かごをアレンジした籠かご。コロンとしたデザインは現代のインテリアにもなじむ。 3:芸妓さんが使う撥籠(ばちかご)用の籠(かご)。