職人たちの姿を、成長していく樹木に重ねたアート作品「SECOND NATURE(第二の自然)」。

SECOND NATURE(第二の自然):「雪深いスイスのジュウ渓谷の中で、黙々と時計づくりに取り組む職人たちへのオマージュ」。常に未来に向けて成長を続ける樹木を、オーデマ ピゲの壮大な歴史と終わりなきクリエイションの追求に重ねて。
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 2016年のコレクターズラウンジデザインでは「氷の生成と雪深いジュウ渓谷」を、2017年は「ジュウ渓谷の森林」をテーマにしました。この木は、あくまでも機械式時計のメタファーであり、深く歴史に根ざしながら、上に向けて伸びる枝先のように常に未来に向けて成長し続けるオーデマ ピゲの過去・現在・未来を表現しています。

 ちょっと周りを見回してみてください。僕らの周りには至る所に時計がありますよね。スマートフォン、オーブン、TV、キッチン、車……。時間を知るのに、もはや時計は必要ないと言っていい。時計を着用する唯一の理由があるとすれば、それはジュエリー感覚だったり、家族からのプレゼントや形見であったり。または人の手はこんなに素晴らしいものを生み出すことができる、という「人類の叡智の象徴」として着けている人もいる。論理的に考えると、今のこの時代にわざわざ手作業で時計をつくる、ということはある意味クレイジーとも言えますよね。だからこそ、そんなオーデマ ピゲの偉大な時計職人たちへのオマージュとして、原材料も、時間も、そして資金も、“そんなに使ってまでつくるの?”と驚かれるような作品をつくろうと思い至ったわけです。

 2017年12月にマイアミビーチに巡回するアート・バーゼルで展示する「SECOND NATURE」の一部も、わざわざ木からブロックを切り出し、大型のアームロボットにコンマ1ミリ単位で動きを制御するデザインプログラミングまでして、1カ月もかけて枝の形にくりぬき、さらにそこに小枝と木の芽を彫り込んで、季節の進みゆく様を表現しています。さらに小枝も増えて花も咲かせる予定ですが、枝はもうこのくらいにして今度は木の根に移ろうかとも思います(笑)。