1926年にイタリア・ピサで創業したフェデリーギ社を、近年、創業者の孫であるマリアンジェラとクラウディア姉妹が大きく開花させたインテリアブランド「ブランマリクロ」が、2019年秋、東京・南青山に1号店をオープンした。隠れ家的な店内に広がるのは、ダスティピンク、アイボリー、グレーなど“シャビーシック”なアイテムに彩られた、トスカーナスタイルの部屋。イタリアのインテリアデザインの新たな魅力に触れられるのが最大の魅力だが、同時にリーズナブルなプライスも驚きを呼んでいる。

 イタリア本国で17店舗、EU内にも数店舗を展開している同ブランドにとって、アジア初出店となるのがこの南青山店。それを叶えたのが関谷 愛さんと、くぼ砂由美さんの2人の女性だ。

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 以前から「ブランマリクロ」の大ファンだったという彼女たちが、いかにして“好き”を“仕事”にすることができたのか? 終身雇用制度が崩壊し、マルチタスクなワークライフが求められている現代社会に生きる私たちが、彼女たちから学ぶべき仕事術とは?……軽やかに、しなやかに、次々と夢を叶えていく2人に“40代からの夢の引き寄せ方”を聞いた。

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〈左〉関谷 愛さん〈右〉くぼ砂由美さん。

すべての始まりは、関谷さんの“ひと目惚れ”から。

関谷さん:イタリアには、テーブルクロスを替えて楽しむという文化があり、「ブランマリクロ」を経営するフェデリーギ社も創業当初から、テーブルクロスをメインにテキスタイルを手がけてきました。そして、おしゃれで撥水性の高い画期的なテーブルクロスを開発したことをきっかけに、ベッドリネンなども含めたビジネスへと急成長しました。もともとはシンプルなデザインが多かったのですが、2001年に創業者の孫であるマリアンジェラとクラウディア姉妹が事業に参画すると、女性らしい華やかでエレガントなプリントや、ブランドの代名詞でもある“トスカーナ発のシャビースタイル”を打ち出し、大きな飛躍を遂げたのです。ちなみに、ブランド名の「ブランマリクロ」は、ブラン(=白)と2人の名前“マリ(アンジェラ)”と“クロ(クラウディアの愛称)”をミックスしたものです。

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ランチョンマット ¥2,160、スクエアプレート ¥2,600~、王冠オブジェ ¥8,620

 私は20年近く、イタリアを中心にしたインテリアの仕事に携わっていて、EUでの展示会にもよく足を運んでいるのですが、6年ほど前に「ブランマリクロ」を初めて目にしたとき、ここだけが別世界のように際立って見えました。通常、イタリアのインテリアブランドはシンプルでモダンなものが多いので、シャビーなのに洗練されているブランドには出合ったことがなかったんですね。

 そこでなぜだろう、と考えて頭に浮かんだのが、イタリアのインテリアビジネスが男性社会であること、そしてイタリア家具を買い付ける日本人バイヤーも、ほとんど男性であることです。これが、日本でイタリアのインテリアというと、男性受けするデザインが定着している理由だろうと思いました。そして「ブランマリクロ」の世界観を、そのまま日本に持っていくことはできないか? と考えたのです。このトスカーナらしいシャビーで落ち着いた、女心をくすぐるスタイルで、日本にイタリアンデザインの新たな側面を見せたい、と思いました。

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ワイングラス ¥1,280、シャンパングラス ¥1,300、ふきん ¥1,300

 ヨーロッパの家庭を訪れると、代々継承しているテーブルクロスが使われていたりして、単なるアイテムではなく文化としてしっかり根付いています。そしてテーブルクロスを替えることで、四季折々のインテリアも気軽に楽しんでいる。ただ商品を売るのではなく、こうしたイタリアのライフスタイルも一緒に伝えたい、という強い思いが芽生え、ビジネスとして日本で展開しようと決心しました。

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