ストレスが原因で、いつまでも緊張状態から抜け出せない“過緊張”。気の休まらない苦しい状態だが、とくに30代後半から40代の女性が陥りがちだという。解消策はあるのだろうか? うつや睡眠障害といった精神の病に精通する杏林大学名誉教授・古賀良彦先生に尋ねたところ、実は意外なストレス発散の方法があった。それが「3つのR」だ。“過緊張”のサインや効果的な解消法を聞いた。

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自律神経を乱す“過緊張”……働く女性ならではのストレス

 たびたびめまいや動悸がしたり、おなかの調子が悪くなったり、なかなか寝つけなかったり……。もし、最近そんな症状を感じがちなら、過緊張かもしれない。過緊張とは、過度な緊張を強いられることによって自律神経が乱れている状態のこと。そのため、冒頭のような不調が現れるのだ。

 とくに、30代後半から40代の女性の場合は何が発端となるのか。杏林大学名誉教授の古賀良彦先生は、「もともと緊張しやすい人、焦(あせ)りやすい人、情緒的な人が陥りやすい」とした上で、「さらに、女性の場合は仕事の面で認められにくいという社会的要因が大きく影響している」と指摘する。

「この年代の女性は自分をアピールしなければならない立場に置かれたり、力量を認められるために背伸びせざるを得なかったり。出世をすればしたで、男性以上に強いプレッシャーがかかってきてしまうことも。その結果、知らずしらずのうちにずっと緊張し続けてしまう人が多いのです」

 さらに、私生活でも結婚や出産、介護といったストレスにさらされる。また、日本では、未婚女性は社会的に差別されたり、既婚女性は子育てによって出世街道から外されたりするケースもある。親や祖父母の介護も差し迫る年齢だ。こうした状況も、女性たちが家でも肩の力を抜けない一因になっているという。

「3つのR」で、その日のストレスはその日のうちに逃がして

 では、どうすれば過緊張から脱することができるのだろうか? 古賀先生は、「コツは、その日のストレスをその日のうちに解消すること」だとアドバイスする。ストレス発散というと、休日の運動や趣味といった大げさなものを考えがちだが、実は帰宅後でも十分できる。

「まずは、うまくストレスを解消するために、『3つのR』を覚えましょう。3つのRとは、レスト(Rest)、リラクゼーション(Relaxation)、レクリエーション(Recreation)の頭文字をとったものです」(古賀先生)

 順に解説していこう。1つめの「レスト」とは、休息のこと。具体的にはよい睡眠をとることが大事だという。2019年に発表されたOECDのデータによれば、日本人の睡眠時間は世界最短水準。しかも、男性よりも女性のほうが短いのである。

「睡眠時間はできれば最低でも6時間、できれば7時間はとってほしいですね。仮眠などの断続的な睡眠時間の合計ではなく、連続して6時間眠ることが大切です」(古賀先生)

 実は、この「寝つきの悪さ」こそ過緊張のサインの一つ。今日からできる快眠テクニックは、次の通りだ。