4.モルディブならではの日本酒の楽しみ方も

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 限りなく透明な海の上に浮かぶ、真っ白な砂州を訪れてランチを楽しむ「Sandbank Private Lunch」は、フヴァフェンフシでの人気アクティビティだが、新川さんはこうしたビーチシーンでもぴったりな日本酒カクテルを考案。南国に訪れたからこそ堪能できる、新しい日本酒の楽しみ方を提案した。

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「夢心」の純米を同量のクランベリージュースで割りトロピカルな味わいに仕上げたカクテルは、海と空のブルーにも映え、日差しの下でごくごく飲めてしまうと好評だった。またフヴァフェンフシでは、約2万人の参加バーテンダーから世界一を決める「ワールドクラス グローバルファイナル」で2015年に優勝した金子道人さんによる、「夢心」を使ったオリジナルカクテル「フィーリングコイ・ブロッサム」も用意されており、ここを訪れた多くのセレブリティたちを虜(とりこ)にしている。

5.モルディブ初の酒ソムリエも誕生 南の島で質の高い日本酒を

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フヴァフェンフシに常駐する酒ソムリエのビリーさんとともにテイスティング。

 モルディブで最大の日本酒コレクションをもつフヴァフェンフシでは、日本酒の品質管理も大切にしており、高温になりやすい船便でなく、スピーディなクール航空便でコストをかけて仕入れている。リゾートに着いてからも、気温の高い南国では日本酒は劣化しやすいため、温度管理を徹底。いい状態で日本酒を味わってもらえるよう、細心のケアをしているそう。

 また、世界初のモルディブ人の日本酒認定ソムリエ(サケソムリエ)2人が常駐。イスラム圏のためお酒自体の認知度が低く、種類が少ないモルディブにおいて、これは画期的なことだといえる。

 さらに今回、新川さんと東海林さんは、レストランでサーブする多くのスタッフ向けにもセミナーを開催。6ページにわたるオリジナルの日本酒入門の資料も配布し、テイスティングをしながら和やかな雰囲気で現地のスタッフたちにレクチャーを複数回行い、日本酒の魅力を伝えていった。

「What’s Junmai? 」と新川さんが聞くと、スタッフ皆が声を合わせて「Pure rice!」と答えるなど、楽しくアットホームな雰囲気の中でトレーニングが行われた。
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料理との相性や、開栓後にどれくらいの期間で飲みきるべきかなど、熱心な質問が次々に。

「ビーチリゾートに行ったら、美味しい和食や日本酒はあきらめないと」というのは過去の話。蔵元やソムリエたちによるこうした活動や努力を経て、極上のリゾートライフとともに日本のグルメも楽しめるよう、大きな進化が遂げられている。そしてまた、美味しさだけでなく、日本文化への理解や愛情までもが広まっていることも、日本から7500km以上離れたモルディブで感じた。