美容編集者歴25年超の「etRouge」編集長・麻生綾のデスクには、日々魅力的な化粧品サンプルが届きます。正直、どれもこれも美味しそう♪ そんな中、麻生が“完食”……底の底まで使い切るほどハマった、真のお気に入りコスメたちをご紹介。
今月の完食コスメ ディセンシア アヤナス ローション コンセントレート
「肌断食」ならぬ「肌ダイエット」で肌荒れに挑む。
昨年11月の発売以来、もう3本は使ったかと。そして4本目も、そろそろ完食しそう(写真左から2番目)。
昨夏、各メーカーから美容液と見紛うような“高機能”化粧水が次々と届き、ベイシックなアイテムなので、それこそ日替わりで端から試しておりました。うむ、どれもこれも美味しい♪ しかし、夏の終わりに肌に異変が。お酒を飲んだわけでもないのに、肌が何だかいつも赤いのです。痛くも痒くもないのだけれど、明らかに何かがおかしい。
慌てて皮膚科に駆け込んだのですが、処方された薬が合わず、赤みが引くどころかニキビのようなブツブツも出現。仕事柄、とても困ってしまって(だってそんな顔で美容を語っても、まるで説得力に欠けるじゃないですか)光治療からひまし油湿布まで、ありとあらゆる手段を講じたのですが、症状はよくなったり突如悪くなったりの一進一退で、まったく安定しません。
おそらく、ホルモンの変調をきたしやすいお年頃であるにもかかわらず、油断して自らのリミット以上の化学物質を顔にのせ過ぎたのだと思います。昨今のコスメは、時として医薬品並みに効いちゃいますからね。要は食べ過ぎ。ということは一度肌をリセットするしかないな、という結論に至ったのが半月前。
「肌断食」というリセット法があります。スキンケアを一切しない。できればメイクもしないで、数週間〜数年間、肌の自己回復をひたすら待つという、かなりドラスティックな方法。がしかし、終日引きこもっていられる職業ならともかく、人とお会いするのが商売なので、現実問題として無理。それにこれから生涯、大好きなコスメを使えない・使わないなんて、銀シャリを食べるなと言われるくらい無理 !
そこで。健康のためなら死んでもいい的な発想は私にはないので、「肌断食」ではなく「肌ダイエット」をすることにしました。ほら、休肝日はお酒を断つのが目的なわけではなくて、これからもお酒を美味しく飲むためでしょう? 食におけるダイエットの一端も、言うなればこれからも美味しくご飯を食べるため。ゆえに、これからもコスメを楽しむために一時的に行うのが、「肌ダイエット」。
というわけで朝も夜も、スキンケアに使用しているのは、今はこの写真の品々のみです。いずれも刺激の少ない化粧水で、一度に全部をつけるわけではなく、肌状態とシチュエーションで使い分けています。中でも水よりも優しい肌あたりのディセンシア アヤナスのローションは、朝、クレンジング不要で落とせるミネラルファンデーションを叩く前に。とろみがあるので、これだけでも肌の過乾燥をかなり阻止してくれます。トラブルの出ていない目周りだけはアイメイクをするため、同じラインのアイクリームをほんの少し。
「夏でもクリーム派」を貫いてきた私としては、化粧水だけでは肌が突っ張らかって死ぬんじゃないかと最初こそ心配しましたが、案外平気なものです。梅雨の季節というのも、若干は味方してくれているかも。
とはいえ。昼間はミネラルファンデーションでかなりごまかせてはいるものの、スッピンはあちこち角栓が生い茂っているし、ところどころ薄く皮も剥けたひどい状態です。飽食してきた肌が「腹減ったー。なんか食わせろー」と、わめき散らしているという過渡期なのでしょうか。でもでも、割とすぐにテカるTゾーンだったのに、皮脂の具合が妙に落ち着いたのと、何より新しい赤いブツブツがほとんど出てきません。これはもう少し辛抱、頑張ってみろということですかね? ああ、早く何でも美味しく食べられる肌に戻りたい。でも、急がば回れということなんでしょう、たぶん。
初回からいきなり変化球なネタでしたが、次回は内側からの手当て、インナーケアについてご報告させていただきます。

Edit&Text: Aya Aso